2022-01-08

Apple Silicon MacでこんどはmacOSを仮想化ゲストとして動作可能に(UTM app)

手元のM1 MacBook Airは貴重なApple Siliconマシンなので、いろいろ無茶をして実験することができないでいました。
このたび、私のお気に入りのUTM appがこの状況の打開策を出してくれました。

UTM app 3.0では、仮想化ゲストOSとしてmacOSを動かせるようになります。

v3.0.1ベータが2022年1月9日公開され、以下の問題は修正ずみ、きちんと動作します。
《残念ながら、現在公開されているv3.0.0ベータ(2022年1月1日公開)では、macOSゲストのVM作成処理の最後のステップで、設定パラメータの判断エラー ("AuxiliraryStorage" is nil. のエラーメッセージ) が発生してゲストの作成に失敗してしまいます。
この問題に対してースコードは修正済みなので、git cloneして頑張ってビルド(一部手を入れる必要があり(後述)、時間も1時間くらいかかります、わたしはビルドを通すための試行錯誤にさらに2日ほど要しました)すれば問題なく動作します。
本家でもそれほど日を置かずに新しいビルドが公開されると思うので、わたしのようなよっぽどの新しい物好きじゃない限り、少し待つのが良いと思います。》

右の画像が、macOS 12.1 MontereyをApple Silicon Macで実際に仮想ゲストとして動かした様子です。
現在の動作状態は以下のようになりますが、不足機能はどんどん改善されていくと思います。

  • CPUは「Apple M1 (Virtual)」と認識されます。コア数やメモリサイズは設定で変更できます。メモリサイズはデフォルトは4GBですが、6MBくらいにしないと最初のインストールに時間がかかってしまうと思います。
  • CPUエミュレーションではなくて、macOSのVirtualization Frameworkが直接使用されるのでフルスピードで動作します。
  • ディスプレイは初期状態では、物理1920x1200、Retina表示で960x600の固定サイズになります。仮想ゲストのウィンドウの大きさを変更すると表示内容が拡大縮小されます。ディスプレイサイズもUTMの設定で変更できます。
  • 仮想ゲストとホストの間のコピペはまだできません。
  • Magic Trackpadの右クリック(2本指タップ)は少し効きが悪くて、タップしてホールドしたまま少し指を動かすと認識されます。
  • macOSのOSイメージは
    ~/Library/Containers/com.utmapp.UTM/Data/Library/Caches/UniversalMac_12.1_21C52_Restore.ipsw
    にダウンロードされます。通常のインストーラとは違う形式で、リカバリイメージを使用するようです。サイズは13GBです。
    このキャッシュファイルは何かのタイミングですぐに消されてしまうので、
    ln ~/Library/Containers/com.utmapp.UTM/Data/Library/Caches/UniversalMac_12.1_*.ipsw ~/Downloads/
    などのコマンドでコピーしておくのがおすすめです。
  • 仮想ゲストは
    ~/Library/Containers/com.utmapp.UTM/Data/Documents/ゲスト名.utm/
    に作成されます。ディスクイメージは最大容量 (例60GB、lsで見た時) で作成されますが、macOS APFSのcopy-on-write機能 (CoW) のおかげで実際の占有サイズは初期20GB程度 (duで見た時) です。
  • 初回起動時に Would you like to install macOS? というメッセージが出て、macOSインストーラが走ります(逆に何かの理由でこのメッセージ出なかった時はVMの作成をやり直さないと一切先には進みません)。インストールは5分くらいで終了します。ものすごく速いと思います(macOSのOSパッチ適用はApple Siliconの場合でも、iOS/iPadOSのインストールはクリーンインストールでも、小一時間かかりますよね)。M1 Macの初期インストールの様子は(Intelと同じですが)今回初めて実施に目にすることができました。

 

UTMをソースコードから自分でビルドする場合のコツを、ご参考用、かつ自分用のメモとして以下に書いておきます。

  • 基本的な手順はUTM appのgithubのここに書いてある通りです。
    わたしはhomebrewよりむしろmacports派なので
    sudo port install glib2 libgpg-error nasm meson gmake
    で不足ツールを事前インストールしました。さらにmacOS付属のbisonが要件に満たないバージョンなので
    sudo port install bison
    もしました。
  • ./scripts/build_dependency.sh -p macos -a arm64
    は30分以上、
    ./scripts/buid_utm.sh -p macos -a arm64
    は5分くらいかかります。膨大なログが出るのでエラーメッセージを見逃しがちです。実行後、ターミナル上で Cmd+F Error: で検索して確認した方が良いです。
    後者のビルドは UTM.xcodeproj をXcodeで開いて行うこともできます。
  • どうしても #include のパスが解決できないため、ソースコード中のインクルードファイルのパスをフルパスに書き換えたソースが
    ./build-macOS-arm64/qemu-6.2.0-utm/include/qapi/qmp/qobject.h
    です。
    ファイルが欠落していて別途追加ダウンロードしたものが
    ./Platform/Shared/HTerm/libapps
    の配下のファイルで、githubのhtermからダウンロードしました。
  • 全てのソースコードをダウンロードしてビルドするには22GBのディスク容量が必要です。

 

Apple Silicon Macでできることがどんどん広がって、ますます無敵感が高まっていきますね。

[2022-01-08] 初出では思い込みでqemuのhvf (macOSのHypervisor Framework) を使用していると書いてしまいましたが、qemuを経由せず、macOSのもう一つの仮想化FrameworkであるVirtualization Frameworkを直接使用するようになっています。
その証拠に、macOSの仮想化ゲスト(とLinuxでApple Virtualizationを選んだ場合)ではゲストシステムの詳細設定オプションがqemuとは違うものが表示されます。
macOSが提供するこの2つの仮想化Frameworkは、ゲストOSのブートの仕方が違うだけでどちらも高速動作します。
Intel CPUをエミュレーションしてLinuxやWindowsを仮想化で実行する場合にはこれらのFrameworkを使用できないのでApple Siliconやarm64に比べて数倍遅くなるのです。
macOS上で動くアプリやコマンドであれば、Rosetta 2で実行され数割の減速ですみます。
[2022-01-09] v3.0.1ベータが出て初期設定の問題が解消しました。
[2022-01-10] もしやmacOS 11も実行できないかと、UTMのソースコードのバージョンチェック箇所をいじくってやってみましたが(転んでもタダでは起きない)、初回起動のBig Surのセットアップの早い段階でエラーになって、これはダメでした。
"macOS on Apple Silicon Mac" の機能は、おそらくホスト側とゲスト側の両方にMontereyでの追加機能が必要なようです。
複数バージョンは今はできないことが分かりましたが、
macOS 12のクリーンインストール環境がいつでもすぐに(5分程度)いくつでも(ディスクが許す限り、外付けディスクに逃してやることも容易)、手に入るのはとても偉大な進歩です。
[2022-01-12] ネストされた仮想化 (nested virtualization、入れ子の仮想化、仮想化ゲストのmacOSの中でさらに仮想化ゲストを実行する (qemuの(遅い)エミュレーションは大丈夫)) はmacOSの制約?のためにまだできないようです。

2021-12-30

わたしのミニマルデスクをご紹介

このブログの2021年の最後を飾る記事として、私のミニマルデスクを紹介したいと思います。

ケーブル嫌いの Go Andoさんの『デスクをすっきりさせるマガジン』や、もっちゃんさんの『デスクスッキリ・作業環境を作るnoteマガジン』に触発され、また例にもれずわたしもテレワークの継続が決まったので、今年は私もデスクスペースをセットアップしました。 

コンセプトは、

  • シンプルに、目に触れるモノを出来るだけなくす
  • 過剰にこだわらず、リーゾナブルに(手段が目的にすり替わらないように)
  • Windows PCとMacをなんとか両立

の3つです。

まずは写真をご覧ください。

わたしがこだわって取り入れたモノやコトをつらつら挙げてみます。

  • デスクは白い100 x 70cm(サンワサプライ)。床掃除の邪魔にならないシンプルな直立足のものを選びました。奥行70cmは少し贅沢ですが、元はラップトップのディスプレイを平らに広げたい状態で外部ディスプレイを使用するのに十分なサイズを基準として決めました。写真ではサイズ感がちょっとわかりにくいかもしれません。
    [アイテム情報:サンワサプライ 100-DESK077W]
  • ディスプレイは大きめのものを1枚だけ。ながら作業を避けるためこうしました。少し大きめ32インチ、4K、 USB C対応ディスプレイ。LG 32UL750-W、2019年に購入したものです。このサイズだと、作業時は没入でき、映画やビデオは椅子を少し後ろに下げて観ています。
    [LG 32UL750-W]
  • ラップトップの縦置きスタンドでデスクスペースの占有面積を最小限に。ラップトップは仕事用の14インチWindows PCとパーソナル用の13インチM1 MacBook Airの2台を立てています。このスタンドはまだ前後にもデバイスを立てかけられる余裕があります。
    [VAYDEER ノートパソコンスタンド 2台収納 アルミ合金]
  • 一組のキーボードとトラックパッドを差し替え切替で使用。どちらも最高にお気に入りのApple Magic Trackpadと、Logicool MX Keys (for Mac/US配列) をデスク上に1セットのみ置いて、WinとMacで切り替えて使っています。Magic TrackpadはWindowsに接続するため、かつ切替使用のためにUSB接続しています。
    両方同時に使いたいときにはMacからリモートデスクトップでWinを表示しています。ちょうどいい具合にRetina表示されます(10%くらい縮小される)。
    [Apple Magic Trackpad スペースグレーモデルは現在販売終了]
    [Logicool MX Keys for Mac/US]
  • USB Cケーブル1本でDKMを物理切替(昔Mac miniが出た時にBYODに先駆けてJobsがBYODKM (bring your own display, keyboard and mouse) と言っていましたね)。ディスプレイをUSB C接続し、キーボード(のレシーバ)とトラックパッドをディスプレイのUSB Hubポートに接続することで1本の物理差し替えでの切替を行っています。USB Cケーブルを差し替えるワンアクションだけで切替完了します(ディスプレイやキーボードでの入力切替のための操作は一切必要ないです)。
    従来からUSBやVGAの切替機はありますが、DisplayPort Alt Modeも含めてUSB C対応のものはまだです。
    キーボードとマウスはBluetoothでの接続も考えたのですが、BluetoothレシーバをUSB切替機の先に接続する方式だと、USBを認識した後にBluetoothを認識する2ステップになってしまうためとても時間がかかるらしく不採用としました(Magic Trackpadがマルチペアリング対応だったら考えが変わっていたかも)。なので入力デバイスはBluetooth接続のみのものは私のこの環境ではダメで、Magic TrackpadとMX Keysはこの点をクリアしています。
    この方式ではMacBookは必然的にクラムシェルモードでの利用になり、スリープ解除はMagic Trackpadから行います(不思議なことにMacとの間はBluetoothモードなのでスリープ解除できます、スリープ解除の後にしかUSBが起動しないのでこの順番は重要)。
    切替機の代わりではないですが、USB Cはパソコンに直挿しせず、ポートの劣化対策も兼ねてUSB C 3.2対応の短い延長ケーブルの先で抜き差しするようにしています。
    ところで、ケーブル類は無にこだわらず必要最小限で多少は露出していた方がザクの動力パイプっぽくて良くないですか? どちらに接続しているかが一目でわかるメリットもあります。
    [Basesailor USB 3.2延長ケーブル0.2m 2本組]
  • ヘッドホンの切替も3.5mmオーディオケーブルの物理差し替え方式。
    [RIKISOIN 4極イヤホン延長ケーブル1.2m]
  • トラックパッドは左置き。キーボードがフルキーボードのため右側にトラックパッドを置くと遠すぎます。それに前々から、キーボード操作はEnterやカーソル操作がある分、右手の負荷が高くて、右肩の方が凝りやすい感覚がありました。トラックパッドやマウスを左手操作にすれば左右の負荷が均等化されて良いのがこの環境での発見です。ひとによりけりとは思いますが、左手でのトラックパッド操作は1~2週間で慣れました。なお、コンパクトキーボードは、カーソルキーが小さい(これも右肩が凝る一因)のと、Page-Up/Dwnキー(ブラウザや読み物でよく使う)が無いものが多いので、あえてフルサイズのMX Keysにしています。
    Magic TrackpadとWindows PCはディスプレイのUSB HUB経由のUSB接続ですが、ケーブルがデスク上に出来るだけ露出しないようにL字のケーブルを選びました。
    Magic TrackpadをWindowsで使用する際のデバイスドライバはgithubに公開されている mac-precision-touchpad を使用しています。
    [UGREEN Lightning USBケーブル L字 2m]
  • 小物の収納はデスクの左側。お財布やスマホや外付けHDD/SSDなどこまごましがちなものは、視界に入らない左側に、百均のメッシュかごをマグネットフックで張り付けて収納しています。動力パイプもメッシュかごにマジックテープで止めてケーブルマネージメントしています。最初はデスク面の裏面に隠すのが良いと思っていろいろ考えていたのですが、椅子の肘置きや膝がぶつからないようにしようとすると結局制約が多くて、デスクの横の方が良いという事に落ち着きました。
    [Tohoer マグネットフック 水平耐荷重3kg] [アイリスオーヤマ メッシュパネル] [メッシュパネル バスケット] [メタルラック バスケット] (いずれも私の場合は近所のダイソーとキャンドゥで調達)
  • 会社ケイタイや書類や外付けHDD/SSDやマグカップなどは、必要な時にはデスクの上に置いて作業しますが、出来るだけ速やかに片付けて何も無いクリーンな状態を維持するようにしています。
    [ケンタッキー 冬のマグ 2021 期間限定ww]

このブログは歴史的理由からnoteではないので冒頭で紹介したマガジンへの参加はかなわないとは思いますが、いかがでしょう、クリエイティブにはすっきりした環境が必要、ですよねきっと。
お買い物リストはのちのちで追記していきたいと思います。

[2022-01-06] 使用しているそれぞれのアイテムについて、amazonのお買い物リンクを追記しました。

2021-12-09

M1 MAX DuoとQuadroのうわさが登場、でも倍々ゲームはそう長くは続かない、その先の進化はソフトウェアにかかっている

Apple Siliconは、1世代前の7nmのA12X/A12Zから、5nmに正常進化してA14/A15/M1/M1 PRO/M1 MAXになりました。
次のM2は5nm+、M3は3nmといった感じでロードマップがある程度見えてきました。
M1 MAXでやったような大規模化はさすがにもう限界でしょうから、規模の拡大はマルチダイになると思います(私のApple Siliconを予想した書き込みと、搭載Macに関する予想)。

この予想と同意見のうわさがプロ?のリーカーからも出てきました(iPhone Maniaさんの12月4日の記事「M1 Maxには既に、マルチダイやチップレット構成のための仕組みが用意されている?」とネタ元の @VadimYuryevさんのtweettweetもう1件)。
これで、Intel世代から、2倍、4倍、8倍、16倍の4年分の倍々ゲーム(実際には多少ペースダウンしてリリースされるかもしれませんが)が保証されました。

でも、その先はどうでしょうか?

プロセスルールの進化には数年以上かかります。
3nmの次はまだ話も出てきていないと思いますし、もっと先の0.5nmとかは物理的に無理なような気がします。
Intelチップもそうでしたが、最初の頃はペース良く進化できても、テクノロジの後期にはペースがガタ落ちします。

Apple Siliconの技術で、5年、10年持てばもうそれだけでとても立派なことでなのですが、やはりさらにその先がどうなるのかを見てみたくなります。
ハードウェア、特にCPUに関してはここ数年分の倍々(1年ないし2年毎)の進化が約束されましたが、ソフトウェアの方はどうでしょうか。

静止画の処理は、何年も前からすでにストレスなく顔認識も含めてできるようになっています。
動画は、最初ドット画のようなQuickTimeで感動(30年近く前?)した頃から、今後の4K/8Kの編集・エンコーディングをこなすためにはM1 PRO/MAXに追加されたメディアエンジンの出番が出てきました。

コンピューテーショナルフォトはカメラハードウェアの限界を画像処理やニューラルエンジンで補って、人の目で見たままの写真を再現するのもです。
LiDERスキャナは3D物体の撮影を進化させました。
マシンラーニングの結果を利用するのは一般ユーザでも日常になってきましたが、機械学習処理は専門家の領域です。

こう考えてみると、もうソフトウェア的にできることが出尽くしてしまっていて、パーソナルコンピュータとしてのこれ以上のハードウェアの進化はもう不要な領域に達してしまったようにも思えてしまいます。
ハードウェアを進化させるモチベーションが、個人利用の分野ではもうなくなっている(ゲーミングだけは良い課題なのかもしれませんが、ゲームに興味のある人はそれほど多くないと思います)。
あるいは逆に、コンピュータの機能・性能の底上げ、ムーアの法則の打破は逆にソフトウェアにかかっている、のではないでしょうか。

純粋にソフトウェアの処理の分野で考えると、プログラミングの作成をもっと手間のかからない誰でもできる作業に、例えば「Webサイトからデータを取ってきてグラフを作成して、色合は暖色系で」と指示したらいい感じでやってくれるとか。
ショートカットAppはAutomatorに比べるとかなり敷居が下がりましたが、まだプログラミング脳が必要な感じから抜け出せていないと思います。
普段のGUIの操作が、もっと直感的に、ユーザが次にやりたそうな事を予測して提示してくれるとか。
今は、まだ、必要悪の操作が多いというか、コンピュータに使われている(コンピュータに指示しているつもりが、コンピュータに動いてもらうために操作させられている)という感覚です。
一つ可能性として、メタバースが数年後にはありふれているかもしれません(電脳コイルのような)。

余りあるパーソナルコンピュータのCPUパワーを何に使うべきか、タスクが思いつかないです。
なにか解決すべき大きな課題、目的がないと進化が止まって陳腐化してしまいそうです。
個人的な用途でパーソナルコンピュータを買い替える理由が少なくなっています。

こういう面も含めた未来を是非ともAppleさんには提示してほしいですよね。

2021-11-30

Microsoft Officeがようやくダークテーマに対応


新UI


従来のUI、白テーマ

Windows 11がリリースされて、UIデザインはまた新しいものに移り替わりつつありますが、MS OfficeはOSの影響を受けながらもずっと独自UIツールキットを貫いてきています。
そのせいもあって、MS Officeは長らくWindows 10のダークテーマに対応できていなかった(手動で、白、黒、濃い灰色、カラフルを選ぶしかできなかった)のですが、ようやくダークテーマ対応のバージョンが、手元に反映されてきました。
なお私のOffice 365は、「最新チャネル」のバージョン2100、ビルド14527.20276です(ビルド番号とはあまり関係なく、新UIが使える(反映される・降ってくる・下りてくる、落ちてくる)ようになっているのかもしれません)。

タイトルバーの最小化ボタンの左の [近日公開機能] を押して、[新しいエクスペリエンスを試す] をONにすると、Officeテーマの選択肢として [システム設定を使用する] が選べるようになます。
右の画面キャプチャがそれを選んだ状態です。
従来のどのOfficeテーマとも微妙に違う配色で、Windows 11で使うとよりフィットするようになっています。

ということで結局、また新たなUIツールキットが追加されてしまったことになります。
スクロールバーは、従来の四角いグレーではなくて、濃いグレーの角丸直線になりました。
UI全体が薄いグレーに統一されたのに、スクロールバーだけがやけに黒くてかなり目障りです(iOSやmacOSのように平常時に消えたりしてくれません)。
不統一感という観点では、このスクロールバーは、MSWordではフォーカスのない時には消えますがExcel/PowerPoint/Outlookでは出たまま、オプションのダイアログとPowerPontのメインウィンドウでは昔ながらのスクロールバーのまま、とまあ好き放題な感じです。

アクティブウィンドウ全周の枠2ピクセルだけがアプリごとのカラフルカラー(MSWord深めの青色、Excel緑色、PowerPoint赤色、Outlook青色)になるのも、MS OfficeだけのUIです。
アクティブじゃなくなるとカラフルカラーから濃いグレーに変化するのも微妙過ぎてちょっと気付かない独自動作です(特にMSWordは深めの青色との色の差が少なすぎる)。

リボンの間隔が少し詰められていますね。
リボンエントリ一覧の [ファイル] だけはリボンではなくていわゆるスタート画面が開くのは変わりなく、動作としては百歩譲って許せるのですが、ビジュアルは、全体的にせっかく薄いグレーに統一したのに、スタート画面だけ左メニューがカラフルカラー、右の表示エリアが真っ白色のバックグラウンドなので、全くもって目に優しくなくないです。
[ホーム] リボンを選ぶつもりでまちがって左端の 「ファイル」 を選んでしまった時になどには、光過敏性的なショックがあまりにも大きいと感じます。
[ファイル] も通常のリボンにして、配下に [新規] [開く] [上書き保存] [アカウント] [オプション] などを置いて、そのうちのひとつを選んだ時に、現状のスタート画面スタイルが開くようになっていれば、より優しいUIになって、従来のメニューバーとの親和性も良くなりますね、Microsoftさん是非ともご検討願います。
あるいは、最低限、[ファイル] リボンもカスタマイズ対象にしてもらえれば、一番右に追いやるとかで事故を防ぐことができます。

この新しいデザインは、最初、2021-07-15付けのMicrosoftのブログで発表されました。
そこから首が長くなる道のりだったように思います。

[2021-12-01] スクロールバーの色はやはり気になりますね。
半日使用して、アクティブウィンドウの枠色と、スタート画面について追記しました。
それと、比較用に従来の白テーマの見た目も載せました。

[2021-12-20] この件に関して、Officeのヘルプ情報が更改されていました:「新しい外観のOffice - Officeサポート (2021-12-01更新)」。

2021-11-10

MacBook Pro 14/16に遭遇、ノッチ位置でのポインタのインテリジェントな動作を発見、デスクトップポインターモードとメニューバーポインターモード(仮称命名)

先日、店頭でApple Silicon MacBook Pro 14/16を見てきました。
ノッチは確かに気になります。
それよりも、iPhone X世代に匹敵する(iPad Proよりも狭い)ベゼルの狭さが際立っています。
MacBook Pro/Air 13と並べると、ベゼルの太さで、もう13には戻りたくなくなります。

細ベゼルにするとどうしても発生してしまうのがノッチ(カメラよりベゼルが細くなっているため)。
iPhone X世代でも最初は気になりましたが、もう慣れましたよね。
Face IDが入っていないのに、と思いますが、最大限までベゼルを狭くすると、やはりノッチは必要になってしまいますね。

しばらく触っていると、ポインタをノッチの近くに移動したときの挙動が、他の記事(たとえばJA All Things ITさんの記事)に書かれているような単純な作りではないことに気付きました。
とってもインテリジェントな動きをするようになっていますよ!!

  • 通常の、デストップやウィンドウにフォーカスがある状態では、マウスポインタは線形に、ノッチの後ろを通過します
    何の引っ掛かりもありません。これが他の記事で紹介されている動きです。
    [デスクトップポインターモード](仮称)
  • メニューバーの項目を一つ選んで、マウスを横に動かすと、メニュー項目が順々に選ばれていくと思います。
    この状態で、ポインタをノッチのところに移動していくと、ポインタがノッチの左から右へ一気にジャンプします(ワープします)
    最初不思議に思いましたが、よく考えるとこういう理屈だと思います。
    メニュー項目が沢山あって、ノッチの左側に収まりきらないような場合は、項目がノッチの右側にも振り分けて配置されます。
    このような場合に、ポインタを移動させた時、ノッチ部分でメニューがトンネルに入ったように無選択状態になると操作の連続性が保たれません。
    メニュー項目が、あたかもノッチがないかのようなタイミングで連続的に移り変わった方が自然で使いやすいですからね。
    [メニューバーポインターモード](仮称)

このようなノッチ周りでのポインタのインテリジェントな動きを、仮にデスクトップポインターモードと、メニューバーポインターモードと名付けておきたいと思います。
手元にMacBook Pro 14/16がある方は、是非とも注意深く試してみてください。
こういうあまり誰も気付かないこだわりの作り込みが本当にいいんですよね。

 

ところで、前の記事に書いた本体の厚み問題ですが、やはり14は13より0.5mm~1mmくらい厚いようです(横に並べて手で触れて比較した感覚)。
記事の図をより実際に合わせて直しておきました。
キーボード周りの謎は、つや消しで今までにない真っ黒い色で、別部品をはめ込んでいるのではなさそうでした。
熱を伝えない特別な素材で塗装されている可能性はまだぬぐえません。
キーボード自体は、気のせいか少し高級感が少なくなったというか、押し下げ圧がより軽くなったように感じました。
ボディーが厚くなったための感覚違いのせいか、キーストロークが少し深くなったのかもしれません。
私が普段LogicoolのMX Keysに慣れてしまっているせいでそう感じただけかもしれません。
powermetrics コマンドは実行し忘れましたが、そもそも管理者コマンドなので、試していたとしても結果は得られなかったと思います。
是非とも手に入れた方の結果を教えてほしいところです。

それと蛇足ですが、14/16の横と後ろにある通気口が、単純な大きな細長い穴とは当然違って、複雑な形のフィンが付いていて、どういう形状になっているのか、外から見ただけでは構造がわからないくらいでした。
これも現物の底蓋を開いてしげしげと眺めてみたい点です。
ふたを開けてもメモリもSSDも交換できないので実用的な意味はもちろんなにもないのですが。

[2021-11-17] キーストロークですが、2020年版は 1.0mmなのに対して、2021年版は 1.3mmとの記事がいくつか出ていますね。
全体の厚みの差(2021年版が厚いはず)もこの差から来ている可能性もあります(かのキーストローク 0.5mmのパンタグラフキーボードのMacBook 12とMacBook Airの厚みの差のように)。

2021-11-03

Apple Silicon M1シリーズmasOSのCPUコアやGPUの使用率/使用電力を詳しく見るには powermetrics コマンドと、ちょっとした工夫で見やすく

本記事の最後に、何ができるかを掲載しましたので、お急ぎの方はそちらへどうぞ
Apple SiliconがM1/M1 PRO/M1 MAXとシリーズ化されてきました。
パーソナルコンピュータとしては画期的なSoCになって、たくさんのCPUやGPUを積んでいます。
それにもかかわらずアイドリングじの電力消費はスマホ並です。

macOSはLinux系のOSなので、システム稼働状態を見るのに一番有名で手っ取り早いのはtopコマンドです。
ターミナルアプリを開いて次のコマンドを打ちます。

% top

OS全体およびプロセス毎のCPU使用率、メモリ使用量が動的に表示されます。
1秒毎の表示間隔で書き換えられますが、これが早過ぎる場合にはキーボードから s5<Return> と打つとたとえば5秒毎に変更できます。

次に、macOSでもっと有名で老舗なのが Menu Meters です(Menu Metersの最新版の公式サイト)。
ダウンロードしたzipファイルを展開して、/Applications フォルダにコピーして使用します。
Menu Metersではコア毎のCPU使用率、メモリ使用率、ネットワーク使用量をメニューバーに常駐したグラフで見ることができて便利です。

でも、高性能コアと高効率コアにそれぞれどれくらいの負荷がかかっているのか、動作周波数がどうなっているのか、消費電力がどうなっているのか、もっと詳しく知りたくなりますよね。
はい、そんな場合には、macOS専用のコマンドの powermetrics があります。

powermetrics も top と同じように、ターミナルアプリです。
次のコマンドで起動します。

% sudo powermetrics

powermetrics は管理者向けの特権コマンドなので、前に sudo というおまじないを付けて、(私は管理者ですよ、と宣言するために)パスワードを入力して起動します。
他にコマンドオプションを何も指定しないと5秒毎の状態が繰り返し表示されます。
止めるには Ctrl/C を打ちます。
もっと手早く1度だけ表示したい場合は、次のようにします(-i 1000 の部分は表示間隔のミリ秒指定、-n 1 は繰り返し回数です)。

% sudo powermetrics -i 1000 -n 1

このままでは情報量が多すぎて追っかけられないですよね。
内容をCPUとGPUの情報に限定するには次のようにします。

% sudo powermetrics -i 1000 -n 1 --samplers cpu_power,gpu_power

これでなんとなくわかるレベルになったと思います(最後に出力を加工した実際の表示結果を掲載しています)。
E -Clusterのところが(省電力の)高効率コア、P-Clusterのところが高性能コア、それとGPUの、それぞれの動作クロック数、使用率%、使用電力が表示されます。

少し長いですが、次のようにすると繰り返し表示でも一目瞭然の内容に絞り込んだ表示になります。

% sudo powermetrics -i 5000 | \
sed -u 's/(\(.*\) \([0-9]\{1,\}\) MHz:[ 0-9.]\{2,\}%)/<max \2 MHz>/' | \
grep -E 'active freq|[0-9] active resi|GPU active resi|Power:|Sampled|Machine model|OS version'

<> の中のMHzには、それぞれのコアの最大クロック数が表示されるようにしています。
最大クロックに対して、現在の動作周波数はactive frequencyのところのMHzなので、コアの使用率%はこの動作周波数に対する%と考える必要があります。

何度もこのコマンドを入力するのは大変(もちろんコピペでOKなのですが)なので、次のように定義しておけば p5 と打つだけで同じことが実行できるようになります。

% alias p5="sudo powermetrics -i 5000 | \
sed -u 's/(\(.*\) \([0-9]\{1,\}\) MHz:[ 0-9.]\{2,\}%)/<max \2 MHz>/' | \
grep -E 'active freq|[0-9] active resi|GPU active resi|Power:|Sampled|Machine model|OS version'"
% p5 

この定義は、次のように .zprofile ファイルに入れておけば、ターミナルを次回以降起動したときにすぐに使えるようになります。

% touch ~/.zprofile   # 以下の手順がエラーしないようにおまじない
% less ~/.zprofile # 事前の内容確認
% cp ~/.zprofile /tmp/.zprofile.backup # 念のためにバックアップコピーを作成
% # 次のコマンドで .zprofile ファイルにaliasコマンドを追記します
% cat >> ~/.zprofile
alias p5="sudo powermetrics -i 5000 | \
sed -u 's/(\(.*\) \([0-9]\{1,\}\) MHz:[ 0-9.]\{2,\}%)/<max \2 MHz>/' | \
grep -E 'active freq|[0-9] active resi|GPU active resi|Power:|Sampled|Machine model|OS version'"
ここで Ctrl/D を入力
% less ~/.zprofile # 追加内容の確認

最後に、p5コマンド(powermetrics コマンド+上記のα)の実際の表示内容を付けておきますM1 MacBook AirでIntel Windows 10を動かして最大負荷をかけた状態です)。

% p5
Machine model: MacBookAir10,1
OS version: 21A559
*** Sampled system activity (Wed Nov 3 11:22:25 2021 +0900) (5019.73ms elapsed) ***
E-Cluster Power: 1221 mW
E-Cluster HW active frequency: 2064 MHz
cpu 0 active residency: 98.32% <max 2064 MHz>
cpu 1 active residency: 97.68% <max 2064 MHz>
cpu 2 active residency: 97.23% <max 2064 MHz>
cpu 3 active residency: 97.12% <max 2064 MHz>
P-Cluster Power: 11246 mW
P-Cluster HW active frequency: 2988 MHz
cpu 4 active residency: 99.72% <max 3204 MHz>
cpu 5 active residency: 99.62% <max 3204 MHz>
cpu 6 active residency: 99.64% <max 3204 MHz>
cpu 7 active residency: 99.41% <max 3204 MHz>
ANE Power: 0 mW
DRAM Power: 435 mW
CPU Power: 12468 mW
GPU Power: 409 mW
Package Power: 13620 mW
GPU active frequency: 396 MHz
GPU active residency: 40.17% <max 1278 MHz: 0%>
GPU Power: 409 mW
%

ほんの少しマニアックですが、Apple Silicon M1シリーズの動作状態がよく分かるようになると思います(M1の最大クロック数(E-Core/P-Core/GPU)が、2.06GHz、3.20GHz、1.28GHzであることもこれでハッキリしますね)。
自分が普段使っているアプリの中のどの操作がどういう負荷になるのか、色々調べてみると面白いと思います。
M1 PRO、M1 MAXをお持ちの方は、表示結果をコメント欄で共有していただけるとありがたいです(匿名可能です)。

[2021-11-03] 初出に追加して、機種名とmacOSバージョンも表示されるようにしました。

2021-10-24

MacBook Pro 14/16の厚みは減っていなくて増している、はず

出荷直前のM1 PRO/MAXの物理スペックを見ていて、ちょっと気になりました。

MBPモデル厚み奥行横幅
13 202015.6212.4304.1
14 202115.5221.2312.6
16 202116.8248.1355.7

データによると、14インチモデルが13インチモデルよりも薄いとなっているのです。
そんなことってあるのでしょうか。

そこで、サイトに掲載されている写真から、いつもの比較図を作ってみました。 

写真からはどうやっても、14インチは16インチと同じくらいの厚みになってしまいます。
数値が実際の値だとすると、もしかすると14インチだけ、ゴム足部分が数値に含まれていないのではと思います。

13インチは上下とも、端に向かって細くなるような形状をしていて、感覚上の厚みが薄くなるようになっています。
14/16インチは、昔のMacBookのように平らです。
13インチと14インチを横に並べると、13インチのディスプレイを閉じた状態の横のエッジの高さ(最小高さ)と、14インチのディスプレイを開いた状態キーボードの面が、ほぼ同じ高さになるようです。

公開されている数値では、13インチより14インチの方が厚みが0.1mm薄いとなっていますが、そうではなく、最大高さは14インチが1.0mmくらい高い、と予想できます。

かつてMacBook 12で、キーボードを新型バタフライパンタグラフにすることで0.5mm薄くして、全体の高さを稼いだくらいのこだわりをAppleは繰り出してきます。
もしかすると、M1 PRO搭載モデルと、M1 MAX搭載モデルで、違う厚みの筐体を使うという事も考えられます。
つまり、写真はMAX搭載モデルで厚みが16.8mm、PRO搭載モデルでは写真より1.0mm以上薄い15.5mmになっている、とか。

[2021-11-10] 実機見分に基づいて、図を微調整しました。

2021-10-23

M1 MacBook Pro 14/16の気になる点、キーボード周りがなぜか黒色、断熱素材の可能性? - 結局はアクセントカラーのようです


なぜか黒いキーボード周り

MacBook Proのロゴが見当たらない

M1 PROとM1 MAX搭載のMacBook Pro 14と16ですが、とっても気になっている点があります。
誰もまだ指摘していないようなのですが、
キーボードの部分がなぜか黒色です。

従来のMacBookシリーズは、キーボードの部分、キーの一つ一つの穴までアルミの削り出しで、本体と同一素材、同一カラーのユニボディーでした。
なのに今回なぜか、キーボードの部分が黒くなっています。

Appleさんがやる事なので、ツートンカラーの単なるデザインアクセントとして、黒色に着色しているなどとは、どうしても考えにくいです。

きっと何かの機能を持たせているに違いありません。
本体のアルミとは違う素材の黒い何かになっていると思われます。

MacBook Pro 14/16の紹介ビデオを見ていると、ちょうどキーボードの位置にM1 PRO/MAXがあるようです。
16インチのM1 MAXではハイパーモードで、Apple Siliconに最高に電力を与えて、MAXのパフォーマンスを出すようになっているとのこと。
という事は、キーボード部分がものすごく熱くなるわけで、何らかの対策が、今まで以上に必要になります。

そうです、あの黒い素材は、カーボンファイバー(炭素繊維)ではないでしょうか、あるいは、表面をマット処理したスペースグレーのガラス素材。
カーボンファイバーもガラスも、アルミなどの金属に比べると熱伝導率がとても低くて、断熱性に優れています。
手のすぐ下で、MAXなApple Siliconが動作しても、やけどしないような対策としてとても良いのではないでしょうか。
トラックパッドも表面がガラスで、そう言えば熱くなってしまう印象はないですよね。

 

疑問なのは、なぜこの説明が無かったか、というところです。
実際に高負荷をかけても、全くキーボードが熱くならない、というサプライズとしてあえて残しているでしょうか。
実機レビューが楽しみです(私はAirがあるのでポチっていませんので)。

もう一点、些細な点ですが、画面の下にMacBook Proの名前が書いてありません。
すでにiPhoneでも名前が書かれていないのでその流れかと思いましたが、思い立ってARで見てみると、ありました、なんと底面に深くMacBook Proと刻んでありました。

[2021-10-24] コメントにて、アイブがいなくなったのでデザイン性よりもコスト削減のために単に別ユニットに分けたのではないか、とのアイデアをいただきました、ありがとうございます。
確かにキーボードはUS、JP、UKなど複数あるのでまとめて製造できない問題がありますよね。

最初、長方形の部分全体が大きくくりぬかれていて黒い別の部品と考えていました。
それよりも、キー毎の穴あけは従来通りユニボディー加工として行うけれども、本機ではキーの周りの枠の部分を従来よりも少し深くしておき、別の黒色の断熱性のユニットを上にかぶせるという方法もありそう、と思い至りました。
これなら全体の剛性を損なわずに、遮熱・耐熱を実現できると思います。
ガラスは細く加工するのが難しいので、この方式なら樹脂(ポリカーボネート)でも良さそうです。

[2021-10-31] iFixitの分解レポートが出ました。
キーボード周りの黒い部分は、残念ながら機能性があるようではなくて、単なる着色(anodized finish;アルマイト処理による着色)とのことです。
ユニボディーを強調するために従来はあえて色を変えてこなかったのか、新たにユニボディーに部分的に色をつける技術を確立できたのか、どちらなのでしょうね。
確かにシルバー色の格子がないほうがスッキリ落ち着いています。
部分的な着色は、他の製品にも広がっていくのか、ちょっと考えてみましたが(意匠的なツートンカラーにあえてする以外は)あまり思いつきませんでした。
MacBook Pro 14/16の底面の製品名刻印は部分着色の活用にちょうど良かったはずですが、掘り込みですし。
アップルロゴは多くの製品で通信アンテナのために物理的に穴を開ける必要がありますし。

2021-10-21

Apple Silicon M1が巨大化してM1 PROとM1 MAXに

半導体不足をものともせず、AppleはM1チップの巨大化バージョンを出してきました。

私の予想したような単なるクロックアップで性能1.5倍などでは、ぜんぜん飽き足らなかったのでしょう。
高性能コアを2倍、GPUを2倍と4倍、その上メモリバス帯域も倍倍で上げてきました。
(高効率コアは減っていますが、実際に広く使ってもらってみて4つも必要ないことが分かったのでしょう)

それにしても巨大なチップです。
製造歩留まりもかなり悪くなっているかもしれません。
それでもプロ用のMacBook Proは、どれだけ高価になっても良いのかもしれません。
さすがに台数も爆発的に出ることもないとの読みもあるのかもしれません。
(予想に反して品薄、チップ不足になったりした場合には、次のM2やM3はやはりマルチチップになると思います)
(今回M1にサブネームを付けてきたので、この後もM2とかM3ではなくて、アーキテクチャを変えない限りは、M1 2nd genとかM1 2022 modelと呼ばれる可能性も考えられますね)

Mac Proがどういう形になるのか、M1 PRO/MAXの後の高性能化の進化がどうなるのか、もう分からなくなりました。

今回のMacBook Proではディスプレイも頑張っていると思います。
iPhone 13 ProやApple Watch 7の可変ProMotionのような、高機能ディスプレイも含めたトータルシステムとして考えると、次はiMac Proになるのではないでしょうか。

MacBook AirとMac miniは軽負荷用と位置付けるなら、すでにM1チップで十二分ですね。

あとそれと、Intelコードエミュレーション用でRosetta 2で独占使用しているインストラクションセットも公開して欲しいですね。
VMwareやParallelsやKVM上でのIntelエミュレーションがより現実的な速度になれば、Wintelマシンを併用する必要も無くなります。

[2021-12-03] 高効率コアとパフォーマンスコアのバランスは、M1で4+4、M1 PRO/MAXで2+8ですが、同時期のA15では4+2と逆転させているのは興味深いですね(ITmedia EE Times Japanの「A15 Bionicはシリコンパズル 2021-11-29」の記事の情報より)。

2021-10-12

次のApple Special Eventのスケジュールは10月12日25時に告知されるはず - されました、Unleashedは10月18日月曜26時から

先月、2021年9月14日火曜日深夜に無事、iPhoneとiPad miniとApple Watchが発表されました。
Apple Watch Series 7の発売日が未発表でしたが、先週金曜日に予約開始、今週金曜日2021年10月15日に発売開始となりました。

Apple Siliconの新チップと、それを搭載したMacの新機種の発表も秒読み段階で、今月10月に発表されるともっぱらの噂です。
macOS Monterey(プレビューのサイト)の正式リリースも。
今週かと言われていましたが、Apple Watchの発売開始スケジュールが入ったので、日程をずらしたのだと思います。
なので、発表日の本命は、来週火曜日2021年10月19日深夜ということになります(月曜日の深夜で正式発表されました)。

当然Apple Special Eventでの発表になり、Special Event自体の告知は、ほとんどいつもちょうど1週間前です。
なので、明日火曜日2021年10月12日深夜25時にユーザへのメール告知とサイトでの告知あり、と予想されます。

Apple Siliconの予想はこのブログで散々書きましたので、今回は趣向を変えて、発表日と発表日の告知日の予想です。)
(さらに次の週、10月最終週はいつも第4四半期の決算発表があるのでその週ではないはず。)

Apple Special Eventのサイトは https://www.apple.com/apple-events/ です。
過去のSpecial EventはPodcastにまとめられていて、Webからも https://podcasts.apple.com/us/podcast/apple-events-video/id275834665/ で視聴することができます(右のロゴはPodcastのロゴです)。
 

[2021-10-12] 現在25:25すぎです。
Apple Eventのサイトが(私の)予想通り、更新されました。
今回は日本時間の来週月曜日深夜の2021年10月18日26時(02時)開催です(開催曜日の予想は1日ずれました、まさか五・十日を避けたのでしょうか)。
右上のイメージも早速入れ替えました。
Appleのnewsroomのカレンダーデータでは2時間枠です。
とにもかくにも楽しみですね。

Macお宝鑑定団Blogさんには、右上のサイトのイメージとは別の招待状のイメージ「Unleashed」(解き放て!)と、マーケティング担当Greg Joswiakのtwitterの動画が早速掲載されています。
ワープするくらい高速化したマシンなのでしょうか、それとも未来のパーソナルコンピュータの姿かたちを示してくれるのでしょうか。

2021-10-07

Steveを思い出すには、MacBookのディスプレイを開け閉めするだけで十分

Steve Jobsの比類なきデザインへのこだわりは、Apple製品の普段触れる部分にも存分に受け継がれています。

それは、MacBookを使い始めるとき、使い終える瞬間にも感じることができます。

角度によって適度なテンションがえられるように絶妙に調整されたディスプレイヒンジ。
閉じた状態は、あたかも磁石で吸着しているかのように、ピッタリ隙間がありません。
開けるときも、閉じた状態が適度な硬さで保持されていて、力を少しずつかけていくとディスプレイが無理なく開いて、どの角度でもピタリと停止。
閉じるときは、閉じ切る寸前の数ミリになったところで、ディスプレイが自動的に消灯し、システムと連携して安全にスリープし、その後、隙間もガタツキもなくピタリと閉じます。

他社のラップトップでは、さすがに開いた状態ではグラグラはしなくても閉めた時にぴったりと閉まらないものや、最後の隙間が微妙にフラフラ固定されないもの、そもそも硬すぎたり柔らかすぎたりするもの、など最後の追い込みがどうしても甘いものが多いです。

システムの本質的な機能としては、軽視されどうでも良いともいえる部分までいかに作り込むかが、製品の質的な完成度や、愛着を持って所有されるものになりえるか、の鍵を握っているのだと思います。
まさに製品体験(UX)とは何か、を表現しているのではないでしょうか。 

Celebrating Steve (YoutTube)

[2021-10-10] Celebrating Steve - October 5 のムービーがYouTubeにも公開されました(https://www.youtube.com/watch?v=CeSAjK2CBEA)。

2021-10-01

またまた飲食系だけれどもどんな展開か予想すらできない「スナック キズツキ」が、テレビ東京系で10月8日(金)深夜枠で

いとしくてたまらない原田知世さんが主演のドラマが始まります。
もう本当に貴重ですよね。
テレビ東京系で10月8日(金)深夜枠です(テレビ大阪は少し遅れてスタートのようです)。
番組ページはこちら

わたしは原作は知らなかったのですが右下のような感じ(マガジンハウスさんの、ここの試し読みページから引用させていただきました)。
第一話の飲食メニューは「カレー」で決まりですね。
どんなカレーか楽しみです。
カフェオレ(ソイラテ)も出るんですね(笑)。

でもこの展開だと、スナックが登場するのは後半だけ? うーん。