2021-06-28

パソコンの未来はペンタブレットと考えているように見えるWindows 11

 右の写真は、それぞれ

に掲載されているものです。

Windows 11ではデスクトップが無くなって、ラップトップと2-in-1、それとペンが明確に登場しています。
Surfaceではペンはオプションで、かろうじてSurface Pro Xに収容されています。
Windows 10ではラップトップ、2-in-1と共に真ん中にデスクトップがありました。

スマホやタブレットのように、携帯性のためにキーボードを完全になくしたデバイスは、確かに見た目のデザインが洗練されていて、閲覧中心なら使いやすいです。
指先での入力では細かいところに無理があるので、ペンを使用するのも、理屈としては正しいです。

しかしながら、パソコンはあくまでパソコンであって、タブレットが主流になると考えるのであれば、洗練されたタブレットOSを出してほしいです。

正確な入力にはまだまだキーボードが欠かせません。
デスクでの作業には、ペンやタッチパネルよりも、タッチパッドやマウスの方が(悔しいかもしれませんが)適しています。

Windows 11をペンやタッチパネルに寄せていくのなら、(Vistaではなくて) Windows 8の轍を再び踏むことになると思います。
真ん中にスタートメニューがあると使いやすくなるのは、スマホの縦長のポートレートディスプレイの時のみであって、マウス操作で画面下中央をクリックするためには、より注意く正確なポインタ操作が強いられます(その上、なんということでしょう、スタートボタンは中央ですらなく、タスクバーに都度一覧されるアプリアイコンの左先頭なので、常に位置が動きます!!)。
スタートボタンは画面の角にあるから押しやすいし、そしてなにより、スタートメニューが表示されても作業中のウィンドウを極力邪魔しないように隅っこにあるべきなのです。
集中して作業している最中に、補助的なアプリや参考ドキュメントを起動しようとすると、真ん中に表示される新しいスタートメニューに視界を遮られて注意力がそがれてしまいます。
スタートメニューが主役と思う・思わせるのは、根本的な大きな間違いです。

Windows 10XはSurface Neoのような(私の過去記事)、タブレットに寄せたマシン用だったので、スタートメニューが中央にあるのが理にかなっていたのですが、目新しさのためだけにWindows 11にその機能を持ってくるのは、明らかに間違っていると言えます。
2-in-1のような、パソコンとタブレットの合いの子で、現状ではどちらの用途にも中途半端のデバイスを「何とかして主流に据えたい」のなら、もう一段階のなにかの革新がないと、再び後退してしまうだけのように思いました。

そういえば、Windows 8ではタブレットモードでのタッチパネルジェスチャ(当時の私の記事)が多数定義されていましたが、どれも直感的とは言えず、かつ新たに操作を学習する必要があって自然消滅しました。
そもそもWindows 8にそういうジェスチャがあったことや、スタートボタンがなかった(代わりにスタート画面、そしてスタートボタンはWindows 8.1で復活)ことすら、きっと誰も覚えていなかった・忘れていましたよね。

(今回、本BlogにWin11のタグを作りましたが、短命に終わらないことを願うばかりです。)

[2021-09-23] Surface Laptop Studio入りのイメージが出たので追加しました。

2021-06-25

Windows 11開発者向けイベントがまた突然の告知(今度は急すぎて後で見ることに)

新しい書き込みをするほどでもないか(以前の書き込み)、とも思ったのですが、一点だけメモしておきたい情報があるので、投稿します。

Windows 11の一般向け発表イベントに追加して、わずか4時間後に、開発者向けのWindows 11イベントがありました。
ビデオは、YouTube上の
Join us to see what’s next for developers(約1時間)と、
Blog記事が、
What Windows 11 Means for Developers - Windows Developer Blog (2021-06-24) です。

これもなぜ事前に告知してくれなかった・できなかったのでしょうか(急に言われても、見たくても見れないこともありますよね、私も後で見ます)。
発表イベントの中の後半で突然これが告知されました(リンクも一般的なMicrosoft Learn TVのもので、直リンクが準備できなかったのかと勘ぐってしまいます)。

発表イベントも開発者向けイベントも突然の告知の割には、結局は答え合わせの内容になってしまいました。
また、内容以前に、ストリーミングが安定して繋がりませんでした(やり遂げるためのクォリティが十分ではないと言われても仕方ないと思います、逆説的にそれだけWindowsへの人々の興味が高いという説明では納得できないですよね)。
私は即座にラッキーなことにcnetがYouTubeでミラーしているライブ配信(Microsoft Windows 11 Reveal Event (Crashing / Broken Version) - Original Livestream:更新されたタイトルが泣けます)を発見できたので、そこから視聴しましたが、そこでさえ、時々いわゆる「ピー」状態に(Microsoftからcnetへの送信でさえ不安定)なっていました。

内容的にはWindowsが欠かせないものであることを感情に訴える場面もある、そういう点では分かりやすい内容だったと思います。
しかしながら、いかにも作り込まれたビデオであり、ライブイベント感は全く感じられませんでした(舞台上から居間への瞬間移動効果が、ブラタモリの函館方式の背景画像切り替えで、人物移動をAR的に制御している、というのなら実際にライブなのでしょうが、どう見ても別々のスタジオで収録したビデを編集してつなぎ合わせたようにしか見えませんでした)。
これなら深夜の放送時刻に見る必然性は全くなくて、完成ビデオをBlogやメールで送ってくれれば(早送りとか繰り返しとでじっくり見られて)良いのにと思いました。

Androidアプリ、Amazon Fireアプリが動きます、のところだけはサプライズ(PanosがOne More Thingと言っていましたね、全体的にオマージュを狙っていると言うか。。。)でした。
そこまでできるのなら、

  • Raspberry PiをWindows 11がGUIを含めてサポートします、とか
  • Apple Silicon Mac用Windows 11を出します、とか

まで、すそ野を広げて、頑張ってほしかったです。
AMDやArmには触れられませんでした(Intelに忖度か?)
11は単なる改善版ではなくて、Windows 10を後方互換のために継続し、それとは別の全く新しいコンパクトなOSを出す、でもよかったのでは、と思います(この点は冷静に分析して、後方互換が必要不可欠と判断したのでしょう、Windows Updateをなんとか高速化するので実現したら許してねという仕切りでしょうか)。

結局Windows 10 22H1レベルのもの、もともとはWindows 10の定期アップデートで提供してほしかったような内容を、わざわざWindows 11と名前を変えて、従来のシュリンクラップ(MS Officeも2022を出す)と同じ発想の中で出してきただけですね、という少し残念な結果となってしまいました。
革新にはもう少し時間が必要なのかもしれません(Windowsが現在の生活の中で不可欠な面はお認めしますが)。

[2021-06-26] 新しいユーザインターフェースが特徴と言われていますが、従来のアプリ、たとえばメモ帳(Notepad)やMSOffice、APIとしては古いWin32/WinRTと現行のUWPに頑張って追いついてきたアプリが、そのまま「新しいユーザインターフェース」で表示されるのなら、ものすごく良いのですが、そうはならなさそうです。
現在のWindows 10でもUWPアプリと、Win32アプリ、それと独自UIのMSOfficeでは全然見た目や操作性(タイトルバーの色が付いたりつかなかったり透明だったりや、クローズボタンのサイズがバラバラなどなど)が統一されていなくて、寄せ集めのOSを日々使わされている感覚でガッカリと言うかイライラします。
Linuxでもウィンドウマネージャを入れ替えたらウィンドウを操作する基本のタイトルバーは統一されるのに、Windowsではあえてバラバラにできるのが不思議なくらいです。
Windows 11では新しいユーザインターフェースをWinUI3で提供と言っているので、これを使うようにアプリを書き換える必要があります。
またユーザインターフェース系統のバリエーションが増えてしまって、画面がますます混沌とするだけですね。

[2021-07-07] みなさ~ん、デフォルトのたった1枚のデスクトップピクチャ(壁紙)のカッコ良いイメージだけに惑わされちゃだめですよ。

2021-06-19

Android 12デバイスとしてPixel 3aを手に入れた

Android 12は久々のワクワクするAndroidと思い、お手頃価格になってきたPixel 3aを手に入れました。

Material Youと銘打ったGUIのパーソナライズ機能ですが、以下第一印象です。

  • まだベータ2なので、粗削りなのかもしれません
  • Google製も含めてアプリがMaterial Youに対応していないので、統一感のメリットがまだわからないですね
  • GUI部品が角丸長方形なのか、円なのか、楕円なのか、統一感が取れていないと感じました
  • Notification Panel(iOSでのControl CenterとNotification Centerを合わせたもの)のボタンも大きすぎてスペースが無駄と感じました(ボタンの大きさはカスタマイズできるといいのですが)
  • OS全体のUIの色合いをカスタマイズできるのが最大のウリですが、iOS/iPadOSで言うところのアプリごとのキーカラーに当たると思います
    すべてのアプリのキーカラーが同じ色になってしまうと、LINEしているのか、メールしているのか一目で判断できなくなりますね。Googleアプリのアイコンがすべて同じ色合いにそろえられて、いわば改悪されましたが、これをもっと推進する感じなのかもしれません。色ではなくてUIの形で区別させるのでしょうか

Material YouはAndroidにとどまらずChrome OSやWebにも広がっていくのだと思います。
よりよい形で発展していってほしいものです。

単なる答え合わせの会になってほしくないWhat's next for Windowsイベント、ところでなぜBuildと別枠で発表することにしたのでしょうね、期待が膨らみますね

「窓から見える外の世界、未来へ飛び出そう」、私にはそんな風に見えました。

近頃の発表イベントは事前リークと言うか漏洩が多くて、答え合わせのようにしかならなくて、ライブで見ていてとても残念な思いばかりです。
来週の「Join us to see what's next for Windows」にはそうはなってほしくないものです。

とは言え、私からも予想をひとつ(やはり予想する誘惑にはあらがい難いですね)。
Chrome OSのような、Edge OSの予感がします。
もしそうなればEdgeは先見の明のあるネーミングというか、最初からそう見据えられていたのかもしれません。
MSOfficeもすでにスマホOS版もあるし、クラウド版もキッチリ動くようになっています。
WindowsもPCのOSとしての形に固執することが無くなっていると思います。

ところでなぜ直前のBuildイベントで一緒に発表しなかった、あるいはできなかったのでしょう。
わざわざ独立したイベントになっているからには大きな話題(大きな変化?)を期待してしまいます。
Buildの元々の内容へのしわ寄せを気にしたのでしょうか(そんなことはなくて、どちらも周到に準備してるはず)。
Satyaの会長就任後の初仕事として、華を持たせたかったのでしょうか。

ほとんどの人が、家に金庫や水道のタンクを持ったりしない(でも持とうと思えば持つことは何ら難しくない、持とうと思えば自由に持てる)という、人の世のインフラ機能。
人とコンピュータの関係性も、そういう感じに確実にシフトしてきています。
金庫製造者は金融業者に、コンピュータ製造者はクラウドサービス提供者に仕事を取られる、という側面はあるにせよ、この流れが一度始まってしまうと、だれにも止められません。
人が同じことをするのに、全く違う業界の提供物・提供サービスを使うようになる、そういう流れの中でWindowsもワクワクする進化を見せて欲しいと思いました(MicrosoftもPCパッケージソフトウェアと周辺機器・PCから、サーバアプリへ、そしてクラウドサービスへ業態を広げてきました)。

発表されるのがWindows 11だとしても、それはいくつか発表されるもののうちのひとつであってほしいものです。

[2021-06-25] 発表イベント後の所感を投稿しました。

2021-06-09

Linuxアプリのグローバルメニュー化はUbuntu Unityでしかできないと思っていたけれど、Kubuntuでもできるんですね

少し前のKDEのブログから
Linuxでのグローバルメニュー表示
自分用のメモを兼ねています。
WindowsやLinuxの各アプリのメニューバーは、それぞれのウィンドウのタイトルバーの下に配置されます。
これって、貴重な画面スペースの無駄だとずっと思っています。
さらに悪いことに、MS Officeではメニューバーの代わりにリボンというまた別のメニュー方式を持ち出してきています。

どのOSでもmacOSのように、メニューバーは画面の一番上の共通エリアに表示されればいいのに、とずっと思っています。

Ubuntu Linuxでは、5年ほど前にUnityというGUIツールキットで、このグローバルメニュー (global menu) を独自に実現していましたが、現在は独自路線からより多く使われているGnomeに移行しています。
主流から外れたのはとても残念だったのですが、コミュニティーの力で、Ubuntu Unity派生 (https://ubuntuunity.org/) として提供が継続されています。

さらに先日知ったのですが、KDEの最近のバージョン (最近のバージョンはKDE Plasma 5というらしくて、すっきりしたデザインに好感が持てます) ではUnityと同じようなグローバルメニューの機能を提供しています。
Ubuntu Linuxの主流の派生のひとつであるKubuntu (https://kubuntu.org/) でもこの機能が使えるようです。

これは安定してそうで、時間を見つけて試してみたいと思います。

WWDC2021 - Apple Siliconについて一切触れられなかったのはなぜ、顔出しなしのミー文字なのはハードウェアの発表ができなかったお詫びか?

いつもながら内容盛り沢山なWWDCが今年も始まりました(developer.apple.com内のページ)。
え、本当にみんなそう思ってます?
確かに5つの全てのプラットフォーム(iOS, iPadOS, watchOS, tvOS/HomeKit, macOS)での盤石な更新はありました。
しかしながら、ハードウェア、特にApple Siliconについて何も触れられなかったのはなぜなのでしょう。
いつもなら最低でも、Apple Siliconは発売からxx%もxxしたとか、アプリの移行が50%以上進んだとか、キーノートスピーチでしか聞けないような成果や予定があって然るべきだし、当然期待しています。
もしかして、半導体不足がかなり深刻で、ハードウェアの生産見込みが業績に影響が出るほどで、需要をトーンダウンさせたい意志が働いているのでしょうか(iPhoneは多少遅れてでも出さない訳にはいかないので全ての生産をそこだけに集中させている)。
それとも、新製品の発表が直前のバグか何かで出来なくなってしまったのでしょうか。

矢継ぎ早だったApple Silicon版 MacBook Air / MacBook Pro / Mac mini / iMac / iPad Pro の発売開始のペースに慣れた私たちユーザにとって、一切何も話がないというのは期待外れというか、お預けにされてしまった感が強いです(他のサイトではこの気持ちをなかなか代弁してくれていないも不思議ですが)。
私などは、Appleサイトの役員ページがミー文字に入れ替わったのは、ハードウェアが発表できなかったお詫び、遺憾の気持ちから顔出しできなくなったのかと、真っ先に勘繰ってしまいました。

とは言え、事前予想の答え合わせ会をうまく回避した、とも言え、その点はとても素晴らしかったというか、本来のキーノートらしさを取り戻した嬉しい誤算だったと思います。

さて、私にとって気になったWWDCキーノートの5大トピックは以下です。

  • FaceTimeがAndroidやWindowsでも使える、FaceTime Link(ミー文字作成まではwebでもできたとしても動かすのはFaceTime Cemeraとアプリじゃないと無理ですよね)
  • MessagesにはMessages LinkやiCloudサイトでの扱いは無し、あくまでインタラクティブにやりとりするショートメッセージとしての位置付けからか?
  • Walletが運転免許証などのライセンスカードが扱えるように
  • iPad(とおそらくmacOS)のSwift PlaygroudからApp Storeにアプリをリリース可能に(じつは私もSwift Playgroundのリリース当時にこの機能は予想・期待していました、なお当時はまだiOSとiPadOSが分かれていませんでした)
  • ShortcutsがmacOSにも(私はまだ全然活用できていないので、今後の研究課題です)

それと私からのOne more thingです。

macOS Monterey(モントレー)のバージョン番号はmacOS 12になるようです。
developer.apple.comのページに”macOS 12 SDK”とひっそり書かれているのを見つけました。
iOSのようにどんどん数字を大きくしていくんですね。
これでバージョン99まで70年以上は番号の心配がなくなりましたwww。
(ところで、去年のEngadgetの記事に『アップル、Swatchに「One more thing」の商標を取られる』というのがあって気になりました)