2021-12-09

M1 MAX DuoとQuadroのうわさが登場、でも倍々ゲームはそう長くは続かない、その先の進化はソフトウェアにかかっている

Apple Siliconは、1世代前の7nmのA12X/A12Zから、5nmに正常進化してA14/A15/M1/M1 PRO/M1 MAXになりました。
次のM2は5nm+、M3は3nmといった感じでロードマップがある程度見えてきました。
M1 MAXでやったような大規模化はさすがにもう限界でしょうから、規模の拡大はマルチダイになると思います(私のApple Siliconを予想した書き込みと、搭載Macに関する予想)。

この予想と同意見のうわさがプロ?のリーカーからも出てきました(iPhone Maniaさんの12月4日の記事「M1 Maxには既に、マルチダイやチップレット構成のための仕組みが用意されている?」とネタ元の @VadimYuryevさんのtweettweetもう1件)。
これで、Intel世代から、2倍、4倍、8倍、16倍の4年分の倍々ゲーム(実際には多少ペースダウンしてリリースされるかもしれませんが)が保証されました。

でも、その先はどうでしょうか?

プロセスルールの進化には数年以上かかります。
3nmの次はまだ話も出てきていないと思いますし、もっと先の0.5nmとかは物理的に無理なような気がします。
Intelチップもそうでしたが、最初の頃はペース良く進化できても、テクノロジの後期にはペースがガタ落ちします。

Apple Siliconの技術で、5年、10年持てばもうそれだけでとても立派なことでなのですが、やはりさらにその先がどうなるのかを見てみたくなります。
ハードウェア、特にCPUに関してはここ数年分の倍々(1年ないし2年毎)の進化が約束されましたが、ソフトウェアの方はどうでしょうか。

静止画の処理は、何年も前からすでにストレスなく顔認識も含めてできるようになっています。
動画は、最初ドット画のようなQuickTimeで感動(30年近く前?)した頃から、今後の4K/8Kの編集・エンコーディングをこなすためにはM1 PRO/MAXに追加されたメディアエンジンの出番が出てきました。

コンピューテーショナルフォトはカメラハードウェアの限界を画像処理やニューラルエンジンで補って、人の目で見たままの写真を再現するのもです。
LiDERスキャナは3D物体の撮影を進化させました。
マシンラーニングの結果を利用するのは一般ユーザでも日常になってきましたが、機械学習処理は専門家の領域です。

こう考えてみると、もうソフトウェア的にできることが出尽くしてしまっていて、パーソナルコンピュータとしてのこれ以上のハードウェアの進化はもう不要な領域に達してしまったようにも思えてしまいます。
ハードウェアを進化させるモチベーションが、個人利用の分野ではもうなくなっている(ゲーミングだけは良い課題なのかもしれませんが、ゲームに興味のある人はそれほど多くないと思います)。
あるいは逆に、コンピュータの機能・性能の底上げ、ムーアの法則の打破は逆にソフトウェアにかかっている、のではないでしょうか。

純粋にソフトウェアの処理の分野で考えると、プログラミングの作成をもっと手間のかからない誰でもできる作業に、例えば「Webサイトからデータを取ってきてグラフを作成して、色合は暖色系で」と指示したらいい感じでやってくれるとか。
ショートカットAppはAutomatorに比べるとかなり敷居が下がりましたが、まだプログラミング脳が必要な感じから抜け出せていないと思います。
普段のGUIの操作が、もっと直感的に、ユーザが次にやりたそうな事を予測して提示してくれるとか。
今は、まだ、必要悪の操作が多いというか、コンピュータに使われている(コンピュータに指示しているつもりが、コンピュータに動いてもらうために操作させられている)という感覚です。
一つ可能性として、メタバースが数年後にはありふれているかもしれません(電脳コイルのような)。

余りあるパーソナルコンピュータのCPUパワーを何に使うべきか、タスクが思いつかないです。
なにか解決すべき大きな課題、目的がないと進化が止まって陳腐化してしまいそうです。
個人的な用途でパーソナルコンピュータを買い替える理由が少なくなっています。

こういう面も含めた未来を是非ともAppleさんには提示してほしいですよね。

No comments:

Post a Comment