2012-02-26

NASへTime Machineバックアップができなくなった問題をLion Clientで解決

Mac OS X Lion 10.7ではSnow Leopard 10.6に比べて、ネットワーク経由のTime Machineバックアップの要件がAFP 3.3/Netatalk 2.2に変更になり(以前はSMBで構わなかった)、最新以外のNASが排除されてしまいました。
私もWi-FiルータのUSBディスクにMacBook AirとMac miniの2台のMacのバックアップを取っていたので、この影響をもろに受けてしまっていました。
解決策として考えていたのは、
  1. Time Capsuleをあきらめて買う;ちょっと高価ですね。それと、どうやってシャットダウンするのかがとても怪しそうです(我が家では節電のために使わないときは電源オフ)。
  2. AirPort Extreme/AirMac ExtremeにセルフパワーのUSBディスク;Time Capsuleと同等のことができるらしく、より安価なのですが、正式サポートではありません。
  3. Microsoft Windows Home Server (WHS);Lion以前は意外と使える解決策でした。Atomマシンでもそこそこ動きます。Windowsファイル共有プロトコル (SMB) で済んでいたのが、AFP が必要になったので、バージョンアップも望み薄と思います。
  4. 本格的にやるのなら、専用NAS、NETGEAR(DLNAにも対応)など。
  5. Wi-FiルータやNASのバージョンアップを待つ;望み薄ですね。
  6. Linux系 (Ubuntu) などをサーバとして使う;追加の機器を入れるのはちょっと。
  7. それぞれのMacに外付けUSBディスクをつなぐ;これはスマートさに欠けますよ、iPhone/iPad/iPod touchでさえWi-Fiでバックアップできる時代だと言うのに。
  8. Mac miniにLion ServerをいれてTime Machine Serverにする;この機能だけのためにServerにするのはちょっと気が引けます。
といった、代替策ですが、どれも今ひとつ満足感が少なそうです。

で、今日、ダメ元で試してみたのが、タイトルに書いた、
  •  Lion Clietのファイル共有でTime Machine Serverを実現。
です。
  • ディスク共有を行う側 (Time Machine Server側)、Mac mini:
    [共有] コントロールパネルで、[ファイル共有] を有効にし、[+] で新規共有フォルダを追加。[オプション...] でAFPを有効にしてください。
  • ディスク共有を受ける側、MacBook Air:
    Finderでファイル共有に接続し、Time Machineコントロールパネルを開くと、[ディスクを選択...] の所に、Mac miniの共有フォルダが何事もなかったように現れます。
確認のため、NASを使用するためのおまじないも外してみましたが、おまじないなしのLionの標準状態でも問題ないことが分かりました(やってもやらなくても良いですが、コマンドは defaults delete com.apple.systempreferences TMShowUnsupportedNetworkVolumes)。
バックアップの名前が、NAS上では <ホスト名>_.sparsebundle と言う名前で、かつDisk Utilityで手作業で作成する必要がありました。
Lion Clientのファイル共有では、MACアドレスのないファイル名、かつTime Machineによって自動的に作成されました(ボリューム名は [Time Machine バックアップ])。

ここまで分かればしめたもの、Wi-Fiルータに接続していた以前のバックアプ用USBディスクから、sparsebundleを取り出し(8月が最新バックアップ)、名前からMACアドレスを抜き、新しいディスクのトップに置いた上で、Mac miniから共有しました。
(注:私のようにSnow Leopardのsparsebundleをコピーして使う場合は、Spotlightのインデックスの作り直しが必要なようで、/var/log/system.log に Waiting for index to be ready が出続けます。一旦、.Spotlight-V100 フォルダを削除してマウントし直せば良いのですが、ネットワーク経由でやらせると効率が悪いので、共有側のMac miniで sparsebundle をマウントして再構築させました。それでも80GBのボリュームに対して数時間かかりました。)
今、MacBook AirのTime Machineの差分実行と、Mac mini自身のTime Machine(こちらはローカル)を実行中です(一昼夜くらいかかりそうです、Wi-Fiルータがしょぼいので、1GB/1時間くらい?)。
手持ちのディスクの容量が足りない(仕方ないので、一部のフォルダをTime Machine対象から除外しています)ので、バルクとほとんど同じ値段で出ている1TBの2.5インチUSBディスクを注文しました。
Mac mini上での操作なので、バックアップの移動も容易と思います。

Macを2台以上お持ちで、NASでのTime MachineがLionでできなくなってお困りの方は、ぜひともお試しください(別の記事に基本手順移行手順を書きました)。

[2012-02-26] 専用NASと、Spotlightのインデックスの再作成の注を追記しました。
私自身まだ1回目のバックアップが完了していないので、手順が確立したらまた報告します。
[2012-03-05] 1週間ほど動かして、問題なさそうです。
手順として基本編と、移行編を投稿しました。
さらに、NASからローカルへの移行編(NASにあったバックアップをローカルへ移行)を投稿予定です。

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