2023-04-09

Mac Pro用のApple Siliconをふたたび想像・予想してみた

AppleさんからApple Silicon Mac Proがなかなか発表されませんね。

どんなマシンになるのか期待が膨らむばかりですが、Mac Proの前にまずは、Apple Siliconの製品ラインナップ全体について考察してみたいと思います。

Apple Siliconの各チップの位置付けを考えるとM2は上位のM1 Proを超えたくても超えてはいけない制約があると言えます。
つまり、

M1 < M2 < M1 Pro < M2 Pro < M1 Max < M2 Max < M1 Ultra

の絶対的な序列があります。
M2は、M1のたかだか1.2倍のパフォーマンスアップという凡庸な進化となっていて、Intel MacからApple Siliconに変化した時の3倍のブーストを知ってしまったわたしたちには、とても物足りない感じにならざるを得ない宿命があります。

これを何とか打破するため、次のようにしてみてはどうかと考えました。

  • 案1:Proグレードは廃止。
    序列による縛りが緩和されるので、1世代で1.5倍や2倍とかのブーストをしても良くなる。

  • 案2:iPhoneのような1~2年の短いサイクルでのリリースをやめて、2~4年つまり現状で言うところの1世代飛びのリリースにする。
    たとえばM3はM2 Proを超えてはいけないけれど、M4ならM2 Proを超えても全然良いのです。ネーミングはさておき、偶数または奇数世代をスキップすれば、グレードの序列による縛りを考慮する必要がなくなって、高性能な世代進化をより自由に設定できます。iPhoneと違ってMacは毎年買い替えるようなことはしないですよね。

 さて、では、Mac Pro用のApple Siliconはどうすればよいでしょう。

Mac StudioのM1 Ultraのように単純にM2 Maxの2倍とか4倍にしただけでは、Mac Proに要求されるようなテラバイト級の大容量メモリは到底実現できません。
ですから、

  • Mac Pro用Apple Siliconでは、M1 Maxで隠し持っていたUltraFusionを外出しして、M2 MaxまたはM2 Ultraを2個とか4個の複数搭載、さらにNUMA(Apple Silicon内のメモリとチップ外接続メモリの間で速度が異なる)でもよいのでメモリも外部接続できるようにすれば良いと思います。
    この外部接続用の高速インターコネクトのためのスロットあるいはファブリックは、Mac Proに特化したお金のかかる設計でよくて、すでに前例としてIntel Mac ProのMPXグラフィックカードで実在しています(以前の投稿)。

もしかすると、じつはM1 Ultraですら、UltraFusionの外部接続用の接続ピンを隠し持っているのかもしれません。
こういう仕組みであればMac Studioに比べてMac Proは自由な拡張性を与えてやることが可能になり、差別化できます。

みなさんはどんなApple Silicon Mac Proを期待、想像しますか?
もちろん個人で手に入れられる代物でなくてよく、Macの発展性の夢の存在としてですよ。

2023-04-01

タプティックエンジンで入力をフィードバックする、ソフトウェアキーボード方式の自作キーボードの夢を見た [自キ沼 #28]

今日は突拍子もないことを書きたいと思います。
ソフトウェアキーボード方式の自作キーボードの構想です。
使用パーツは以下です。

  • どの家庭にもある余剰のiPhone 2台:機種の条件はタプティックエンジン搭載であること(6s以降のもの)
  • または、みんな大好きApple Magic Trackpad 2台(無刻印キーボードを目指す場合):コントローラを改造します
  • USBホスト接続ケーブル:PCやMacと同期するための普通のケーブル1本
  • USB OTGケーブル:改造Magic Trackpadの左右接続用
  • Pro MicroまたはBLE Micro:改造版QMK FrameworkがiPhoneやMagic Trackpadから得た入力情報をHIDキーボード通信に変換してPCやMacとやりとりします

従来の自作キーボードのように、キースイッチを組み合わせて物理的にキーボードを構成する代わりに、Steve JobsがかつてiPhoneを発表した時に提唱した『利用場面に応じてレイアウトを、いかようにも変化させられるソフトウェア的なキーボード』を自作キーボードの世界で実現します。
メカニカルキーボードで重要な押し込んだ感覚とタクタイル感はタプティックエンジンで、既存の多種多様なスイッチをシミュレーションします。

キー配列は、デフォルトではAtreusとCorneriusとAliceを提供。
改造QMK上のRemapやVIAで定義したキー配列、キーマップに応じてレジェンドをダイナミックに表示します。

両手用のiPhoneと改造QMKの間は専用アプリで通信します。
改造QMKはメカニカルキーボードと同様にPCやMacとUSBまたはBluetoothでHID接続します(iPhoneで直接USB HIDデバイス機能を実装するのは工数がかかりすぎるため)。
Magic Trackpadを使用するバージョンでは、物理的に改造して直接コントローラを乗せて、改造QMKを実行させます。

パームリジェクトや複数キー同時押しも、iPhoneや Magic Trackpadのタッチセンサーならお手のもの。

何年か前に、机の上にLEDで投影したキーボードを指で押す仮想キーボードがありましたが、入力フィードバックがない残念なものでした。
さて、このキーボードの実現性、チャレンジ精神旺盛なあなたなら、どう考えますか。

 

この投稿は、4月1日に、セルフメイドのLilithキーボードで作成しました。

2023-03-27

Lilith minでのKailh chocの質感不足をなんとか補うためにソリッドケースを強化する案 [自キ沼 #27]

ロープロファイルキーボードを突き詰めて行く中、Kailh chocからGateron low profile (GLP) へ転向してきた私ですが,カスタムレジェンドキーキャップの魅力にはあがなえず、chocで再チャレンジしてみようとしているところです。

chocはGLPに比べてどうしても作りが華奢で、高めの音程の音が耳に心地よくありません。
さらにMBKキーキャップは、いわゆるchocピッチの少し狭ピッチ、標準ピッチで使用するとチクレット的なデザインなので、キーとキーの間、行間・列間から音が漏れてしまって、この意味でも明らかに不利です。

これらをなんとか回避できないかと思い巡らせていたのですが、ひとつ思いついたのは、GLPのバネをchocに入れ替える手です。
うまい具合に両者のバネはほぼ同じサイズで、GLPのバネは不等ピッチスプリング(ツーステージスプリング)になっています(TALPKEYBOARDさんによる解説がありました)。
実際にchoc SunsetにGLP Brownのバネを入れ替えて試してみると、音が多少穏やかに、押した感触はタクタイル後の重さが急激になくなる不自然さが少なくなってベターな感触になるように思えます。

対策としてもう一点考えたのは、ソリッドマウントケース(以前の投稿)をもっと推し進めて、チクレット対応にしてしまうことです。
つまり、プレートの上、キースイッチの周りとキーキャップの周りの隙間もケースで埋めてしまうのです。
現状のソリッドなトップケースは右の図の水色の部分ですが、さらにピンク色の部分を追加して成形します。
ラップトップのキーボードや市販のチクレットキーボード (Apple Magic Keyboardなど) はキーキャップの周りをスキマなくケースが覆っていますが、それと同じことをやるのです。
こうなるとスイッチを抜く時にキープラーが使えなくなりますが、丸足を裏から押し込むことでなんとかなるかなと思っています。
これで音漏れは今よりもかなり防げるようになると思っています。
MBKのキーキャップのサイズは、17.5x16.5mmなので、19.05mmの標準ピッチで0.5mmの余裕を設けると、キーの間の壁の幅は0.55mmとなるのでなんとか3Dプリントできる算段です。

それと、Lilith miniの配列は、純血5x3では (以前の投稿) 私には少し無理がありそうなので、6x3でやることになりそうです。
また、これを書いているちょうど今日、狭ピッチにも少し興味が湧いてきています (MBKだと1.05mm削って18mmピッチが限界で5%だけになりますが)。

この投稿は、Lilithキーボード (7x4) をiPad ProにUSB有線接続して作成しました。
(もしかすると、macOSよりもiPadOSの方が日本語作文入力は私の好みに合っているのかも(漢字モード中の半角スペースとか、ポインタがボタンの上に吸い付くところとか、昔のフルページディスプレイ的なポートレートモードや、マルチタスクのステージマネージャもキーボードで使うと意外と良い)と感じました。)

2023-03-19

NHK Eテレのムジカ・ピッコリーノがシーズン10をもって終結してしまうなんて

独特の世界観とセンスで目も耳も楽しませてくれた、知る人ぞ知る「ムジカ・ピッコリーノ」が、すきだったのに、とうとう終わってしまうとのことです。
10代中心の、天才と言っていいミュージシャンの演奏にはいつも驚かされていました。
なんとかまた復活して欲しいものです。

最終回スペシャルは2023年3月22日(水)19:25〜19:55の放送です。
NHKの番組ホームページでは扱いが薄いのですが、制作会社さんが告知してくれています。

ただのUSB-Cハブのつもりだったパッケージが綺麗でびっくりした製品

先日、MacBook AirとiPad Pro用に、USB-C入力、HDMI 4K 60Hz出力付きのHUBを購入したところ、パッケージがApple製品のようにきっちりしていて、びっくりしました。
製品はamazon扱いのこれです。
コンパクトでなかなか良いです。

2023-03-09

オリジナルレジェンドキーキャップの第一印象、これは試験機一号機 [自キ沼 #26]

オリジナルレジェンド、カスタムレジェンドのMBKキーキャップの印刷が上がってきました(前の投稿と、前々回の投稿もご参照ください)。
印刷作業のためでもあるんでしょうが、キースイッチテスタのような、アクリルのしっかりした土台も付いてきました。
  • 遊舎工房さんの商品ページでは現在の平均納期2週間となっていましたが、9日で受け取ることができました
  • 細かい部分もつぶれず、印刷精度は高いです。感覚的に600dpi以上は余裕でありそうです。
  • 色が全体的に暗めの印象です。白も赤も青も中間色を狙ってはいたのですが、印刷データを画面で見た場合や、右の写真と比べても、実際に目で見ると、特に青色の明度・視認性が物足りません。カラー印刷は、紙の場合でも試し刷りを何度かしないとイメージ通りにならないので、致し方ないかと思います。地が黒色だとより難しいのかもしれません(印刷部分の白色の下地塗りはきっちり入れています)。
    メモ:刻印の色は、白色 #cccccc 青色 #4477ee 赤色 #aa3311 で、明度で表すと 80% 48% 37% です。
  • 強度確保のためにトップコートされるのですが、仕上がりが光沢寄りの半光沢なので、生のMBK黒色のPBT表面よりも反射が強くなります。現物をよく見ずに買ったノートPCや液晶テレビをいざ設置したら、画面のテカりに驚いてしまう事がありますが、それと同じ感じです。それと、有機溶剤臭があるので開封後しばらく外で干さないといけないです。
  • トップコートされていますが、あくまで実験的に、剥がすつもりで爪でわざと強く引っかくと、印刷が剥がれました。印刷強度を確保し、不測のキズなどを防ぐためにはトップコートは必要なようです。
  • これは自分のエラーですが、一箇所だけTypoをしてしまいました。100文字以上のデータなので、間違う前提でもう一度だけ確認すれば良かったかなと思います。

全体的に試験機一号としては満足ですが、青色文字がサッと見えないのは刻印の目的からすると改善の余地ありなので、このままの常用は難しく、再トライが必要かなと思っています。

  • 青色はもう少し水色か薄緑色に寄せる。
  • 64色とかの色見本用の刻印を1個くらいは入れておきたい、保険として。隣り合った色で印象に影響が出るから地色を挟みながらが良いか。
  • 遊び心をプラスして、イタリック体のデザインでもやってみたい。
  • 艶消しトップコートを試すかどうか。。。
  • より安価なレーザー印刷も試してみたい。レーザー印刷による刻印は単色。単色で3レイヤ分の刻印が分かりやすく表現できるか(今は左上白・右上青・左下赤の三方向三色に振り分け配置しているけれど、単色だったら、センター・左上・右上か、センサー・左上・左下のように位置関係で差をつけるとか)。黒地だと刻印が見えにくい恐れ。カラー刻印は夢が実現した形が良くて嬉しいのだけど、粋な黒色・墨色も悪くないかも。色合わせ試行不要、トップコート不要の制作上のメリット。バリエーションとして持っておくか。

この投稿はiPadのソフトウェアキーボードで入力しました。
『真のキーボードラヴァー(Keyboard Lover)はキーボードで嘘はつけない』ですよね。
実生活で、自作キーボードじゃないデバイスとの併用は少なくないですから。
iPadってシンプルにシングルウィンドウなので文章に集中できる、すぐれた「思考の道具」だと思いませんか。

 

[2023-03-18] 刻印の色を記載しました。
遊舎工房さんの黒色MBKキーキャップの単色レーザー刻印は技術的問題(PBT素材のMBKの素材の変更による)により受注停止とのこと、残念です。

[2023-07-31] ところで、写真に写っている数字行とEnterキーは、ずっと以前に貼り付けたシールですので、念のため。
シールも鮮明でよいのですが、使いたい文字が揃っていなかったりするので、自作初号機以降は乗り気になれず、です。

2023-03-02

Lilith miniは、じぶんにとって「もっと、もっとも、つかれないキーボード」を目指す、次キ沼 [自キ沼 #25]

セルフメイドの自作キーボード第2号となるLilith miniですが、ねらい、設計目標を一覧にしてみました。

  • エルゴノミクスであること、ロープロファイルの分割Alice、短い小指に自然なキー位置
  • 入力中にホームポジションを崩さない、数字行を削除、5x3のx3の部分
  • 小指の負荷を下げる、小指の担当は1列だけ、5x3の5xの部分
  • 記憶の負担を下げる、カスタムレジェンド
  • 安定動作の単純2レイヤ、親指ブロックは5キーと多め、よく使うEnterとBackspaceを親指ブロックに、Shiftも親指ブロックに、もしかするともっとよく使うカーソルキーは片手操作できる赤レイヤの右手ホームポジションに
  • ホームポジションから近いジョイスティック、(まだチューニング中)マウスほぼ不要
  • (まだアイデアのみ)カーソル移動をジョイスティックでも

現在絶賛運用中の第一号Lilithは品質が確保された市販キーキャップを使用し標準キーボードとの移行ギャップを最小限にした7x4配列です。
対して、Lilith miniはカスタムレジェンドキーキャップ前提の5x3配列です。 
ケースまで含めたサイズ比較の図を作ってみました。
Bの右とYの左のキーは出っ張るので(前回の投稿の図にはありましたが)削除しようと思います。
とても可愛くまとまりそうです。
これで使い勝手が良ければ御の字ですね。
ホームポジションの領域から外に指を一歩も伸ばさなくて良い感覚はどんなものなのか、早く試してみたいです。

カスタムレジェンドのロープロファイルのMBKキーキャップは、前の投稿で触れたように、遊舎工房さんのUV印刷サービスに発注し、首を長くして完成を待っているところです。
右が発注イメージです(画像圧縮しています)。
左下隅はLilithシリーズのロゴですが、細い線がどこまで印刷できるかの実験も兼ねています。
カスタムレジェンドのキーキャップは、自分の好きな文字サイズやフォントを選べて(今回はSF RoundedとSF Symbolsの11ptでデータを作成)、レイヤを色分けもできて、そして何より、汎用キーキャップでは惜しいところで断念せざるを得ない自分のキーマップに完璧に合わせられるのが、自作キーボードの重要な定番パーツに今後なるかもしれないとさえ思えてきました。

まずは現行Lilithの外周キーを除いた部分にセットして使い勝手を検証します。
その上でPCBとケースにじっくり取り掛かります(キーキャップの修正も必要かもしれず)。

この投稿はセルフメイドのLilithキーボードで書きました。

 

[2023-03-09] タイトルに「次キ沼」と書いてしまっていたのに気付いて、消して修正しようかと…、はてさて、偶然とはいえ上手いコト言ったもんだな、と思って併記して残すことにしました。
Lilith miniは、私にとってまさにLilithに次ぐセルフメイド自作キーボード。
次々と作ってしまうのもこれまた沼。

2023-02-17

次のセルフメイドキーボードはLilith miniかな、カスタム刻印の実現性が見えたので [自キ沼 #24]

左右分割Aliceで70キーのLilithを作って以来、今まで経験したどのキーボードよりもお気に入りで毎日使っています(ケースに関する以前の投稿、全体像のTwitterへの投稿、Lilith v1/v2/v2.5のTwitterへの投稿)。
単に自作のキーボードですというだけではなくて、実用的なメリットつまり、左右分割で両手・両腕の自然で自由な構え方、ロースタッガードの標準キーボードに近い配置、小指の短さに寄り添った小指ブロックを持つAlice配置、この三位一体感がとても心地良いのです。

これが自作キーボードの自分にとってのエンドゲームなのか、と考えかけているのですが、もっとキー数を少なくしたキーボードには何か良いことがありそうなんだよね、とちょっと心に引っ掛かっているものがありました。
単に、コンパクトだとか、部品が少なくて済むとか、奇抜でカッコいいとか、だけではない何かがです。

7x4から5x3へ

現在のLilithキーボードは、変則的な配列にならないようキー数を省略しなかったため、7x4(それと中央にオマケの補助用に1列追加)の配列になっています。
人差し指から小指の4本の指でこの7x4を操るので、良く動く人差し指の担当が2列なのは良いとして、力の弱い小指(赤ちゃん指)が3列も担うことになってしまっています。
改めて考えると、小指の負担が大きすぎます。
そして、7x4のx4の方、数字行についても、標準キーボードとの違いを少なくする意義は大きいのですが、ホームポジションが明らかに崩れるデメリットがあります。
なんとか5x3配列がうまく実現できれば、小指の負担が少なく、ホームポジションが全く崩れないキーボードになります。

カスタムレジェンドの必然性

自作キーボードでキーマップを色々工夫するのはひとつの醍醐味ですが、どのキーがどこに割り当てられているのかを完全に記憶して即座に入力するのは、やはり脳に余計な負担を強いるものです。
記憶の補助手段として、キーの刻印(レジェンド)がとても有力なのですが、標準的な配列から離れるほど、出来合いのキーキャップがどんどん使い物にならなくなってしまいます。
自分のキーマップが確立したら、カスタムな刻印のキーキャップを作ってしまえば良いのですが、自作キーキャップ作成手法としてなかなか満足できるものが見つかりませんでした。
そんな中、実績のある既成品のPBT素材のブランクキーキャップに、フルカラーでUV印刷してくれるサービスが遊舎工房さんで提供されていることを知りました(1キーのみのお試しや、モノクロのレーザー印刷もあり)。
これで、非標準なキーマップにならざるを得ない5x3配列キーボードに対する、実用的な実現性が、わたしの中で現実味を帯びて来たのです。

では、やってみよう

となれば、まずはKLEでの配列設計とマップのシミュレーションです(自作キーボード作業の中でKLEが一番楽しいですね、今回は見た目も、よりリアルな色をつけてみました)。
分割AliceのLilithの形状は維持しつつ、小指の担当を1列になるように削ることで5x3にし、キーマップが無理なく収まるかどうかを試行錯誤してみたのが下の図です。
名付けて、Lilith miniです。

親指ブロックは、Ctrl/Opt/Cmdなども含めてダイレクトに入力できるよう一切省略しないことにしました。
数字・記号系と、カーソル・Fn系の、単純な2レイヤで、なんとか綺麗に全キーを収められそうです。
なお、数字は、左右分割しているとものすごく入力しにくいのを今も感じているので片手側に集めたかったのと、キーボードでは多数派の電卓配列(789が上の行)よりも電話配列(123が上、789が下)の方がスマホで見慣れているので、そちらを選んでいます。
標準キーボードでのShift+数字で入力する記号群は、Shift+Mod1+数字の3キー同時押しにはなりますが、標準キーボードと同じ割り振りのメリットの方が大きいと考えてそのままにしています。
他の記号は ~ と | 以外は、ShiftなしのMod1レイヤで直接入力出来るようにしています。
Esc、Tab、CapsLock(OS側で漢字ON/OFFに割り当て)はMod1レイヤのQAZに、Shiftは思い切って親指中央に割り当てました。
親指ブロックがどのみち中央側に伸びるので、メインブロックの中央側の追加1列は、ケースのスペース的にはそれほど負担にならないし、片手だけでの操作に重宝するので継続採用です(ジョイスティックについてはまた別の機会に)。
カスタム刻印で、Mod1とMod2(RaiseとLowerと言った方が良いかも)を色分けすることで、より直感的で分かりやすくなるのではと考えています。

なかなか綺麗に収まったと思いませんか。
これならキーマップの記憶負荷が少なく、かつホームポジションが全く崩れない、実用的なキーボードが実現できそうです。
まあ、今は単に絵に描いた餅かもしれず、こればっかりは実際に作って使ってみないと分からないですね。
PCB基板は現状Lilithもリバーシブル化で製造コストを節約できているので継承します。
Lilith miniでは、カスタムレジェンドが最大のポイントなので、手始めとしてキーキャップの印刷データの作成から始めるのが良さそうですね。

この投稿は、寒い日にベッドの中で、iPadのソフトウェアキーボードで入力した後、セルフメイドLilithで手直しして作成しました。
Lilithのまとめを書きかけて長くなってしまっている中(なのでLilithの現在形の投稿がまだできていない)、今回のアイデアが浮かんできたので、こちらを先に投稿しました。
Twitterにもつぶやいておいたので、ご指摘、励ましなど、お気軽に返信いただけたら、大きな励みになります。


[2023-03-27] ここで考えていた5x3配列だと、TabやShiftやEscの入力がどうしてもまごついてしまうことが、1週間ほど使ってみて分かりました。
頭の中だけで考えたものは必ず実際に動かして確かめるのは大事ですね。
今後は6x3に舵を切りたいなと思います(今日の投稿)。
TabやShiftは入力頻度がそれほど多くないし、右手側も;’がダイレクトに入力できるようになってメリットが大きそうです。
Escは青Mod+Tと人差し指で押す方式に、カッコ系(()[]{})は中指と人差し指押しにして人差し指だけを忙しく動かさなくてもよいように考えています。
数字行がないことをカスタムレジェンドでどれだけカバーできるかが、今後のポイントかなと思います。

2023-01-25

カーソルキーのもっと良い置き場所を探していろいろと妄想、センターが良さそう [自キ沼#23]

標準キーボードのカーソルキーってメインブロックから離れていて、手首を大きく動かさないと押せません。
キー数をメインブロックのみに絞った60%キーボードですら、逆TカーソルがEnterキーの下なので、やはり手首ごと動かして、人差し指・中指・薬指で押す使い方になります。

この矢印キーの配置って、ホームポジションが大きく崩れる違和感があって、どうにかならないかとずっと気になっていました。
よく使うのに、矢印キーを押す、そこから戻る、を繰り返すたびにホームポジションとの行ったり来たりになってしまいます。

矢印キーをメインキーのレイヤの中に入れてしまえば、ホームポジションを崩さずにカーソル移動できますが、レイヤを意識して同時押しする必要があるので、次善策ではありますが、完全な解決策にはもう一歩だと思います。

折に触れていろいろ妄想している中で思いついたのが、図のように、十字配置の矢印キーをセンターに置く方式です。
まだKeyboard Layout Editorで描いてみただけなのですが、いい感じに収まりました。
オーソリニアで、センターにテンキーを置いているキーボードを見かけるたびに、なにか気になる感触があったのですが、そこからふと発想を広げてこうなりました。
(スイッチをひし形に配置して、細身の専用キーキャップを付けるというのもちょっと考えたのですが、横幅がどうしても広くなりすぎてしまうので、ボツ案としました。)
図は、ロースタッガードの左右分割の想定で描きましたが、一体型やカラムスタッガードでも適用できるのではと思います。

Nの左とその下は、右手人差し指で容易にアクセスできて、ホームポジションもほとんど崩れないと思います。
プログラミングでも、文章作成でも、カーソルキーの使用頻度はとても高いので、手首を大きく動かさなくてよい位置に専用の矢印キーがあるのは、入力の気持ちよさに大きく貢献すると思います。

あと、図の配置に関して、蛇足話です。
左手ブロックに比べて右手側ブロックがどうしても長くなってしまうのを何とか抑えて同じ幅になるように、右手端のバックスラッシュの位置を詰めて配置する工夫をしています。
親指ブロックのBackspaceとEnterは標準のサイズのキーキャップになっています。
Backspaceとほぼ同率頻度で使用するDelキーも確保しています。
左手側センター側にはEnterも置いて、左手の片手だけである程度利用が出来るようにしています。
わたしは親指が短めなので、親指ブロックは0.25u下げています。
好みによっては数字行を省略しても良いと思います(その場合はEscはTabの左で良さそうですね。わたしは数字や記号を迷わずに入力したいので数字行がある方が好きです)。

この投稿はセルフメイドのLilithキーボード、キースイッチはGateron low profile 2.0 Brownで書きました。

2023-01-21

いまお気に入りのロープロファイルキーキャップ3選 [自キ沼#22]

ロープロファイルの自作キーボードを作っていくなかで、より良質のキースイッチを求めてKailh choc v1からGateron low profileスイッチ(基板のフットプリントとソケットがchocともMXとも違う[→過去記事]ので専用設計になる点は何度も注意喚起いたします)に乗り換えて、年末から主力として使用し始めした。
MXの十字軸のキーキャップで、ロープロファイル仕立てのものはそれほど多くないのですが、その中からわたしが現在気に入っている、トップ3を紹介します。

  • NuPhy nSAプロファイル COAST Twilight
    わたしにchocから乗り換えを考えさせるきっかけ[→過去記事]になったキーキャップです。
    chocとほとんど変わらない低さが実現できます。
    本来はNuPhy Air60/Air75キーボードのオリジナルの白色デザインに対する、色違いの交換用の専用キーキャップで、キー数は少なめですが普通に汎用的に使用できます。
    Esc/Enter/Spaceの3色の差し色が特徴的です(Alice配列では残念ながら6.25uの長いSpaceは使えない)。
    素材はPBTで、レジェンドは昇華印刷です(文字部分が白色の成形色で、周りの着色部分が昇華印刷という面白い方式)。
    キートップ面が広くて押しやすいですが、次のSkylineと比べるとちょっと平らすぎる感じがします。
  • XVXロープロファイル Skyline Shadow
    XVX社のロープロファイルキーキャップの第二弾(いわゆるR1)として出てきた(製品ページにストーリーが紹介されていて、さらに別バージョンR2の構想もあり)、行の高さが揃ったノンスカルプチャです。
    7色展開ですが、わたしは落ち着いたグレーのShadowが好きです。
    Esc/Enterの白色の差し色キーもついていますが、普段使いには通常色のキーを付けています。
    PBTのダブルショットです。
    nSAと同じく広いキートップ面で、nSAよりも窪みが若干深いので、より指にフィットします。
    nSAよりもなんとなく押し心地がマイルドな感じがします。
    刻印が小さめなのも好みです。
  • XVXプロファイル Concrete
    XVX社のXVXプロファイルという、シリンドリカルステップスカルプチャだけれどとても低いプロファイルです。
    こちらも6色展開で、わたしはこちらもグレー基調のConcreteを選びました。
    通常キーの刻印がグレー地に濃い水色文字なので、周りが暗いと少し見にくいです。
    Forestという白色基調、特殊キーが深緑色の配色もとても気になっています。
    PBTのダブルショットです。
    驚くべきことにR2/R3行はnSAやSkylineに匹敵する低さです。
    さすがにR1/R4は少し高さがあります。
    しかしながらそれがかえって打ちやすさにつながっている面もあって、数字行に指が届きやすいです。
    キートップ面も広くて窪みが深めで、指に吸い付く感じがします。
    写真のようにスカートが長めなので、相性によっては引っかかりそうになるキーがありますが、少し削れば万全です。

次点にはなりますが、写真に写ったキーキャップがもう一つあります。

  • XVX Horizon ロープロファイル Black
    XVX社のロープロファイルキーキャップの第一弾(R0とでもいうべきか)です。
    PBTのダブルショットでバックライト透過型、白色と黒色があります。
    わたしは黒色を選んだのですが、刻印がほとんど見えなくて、その点は残念でした(他では、墨色キーキャップが流行っているようなので、この方が好きな人も多いのではと思います。バックライトがついているなら製品写真のようにとても綺麗だと思います)。
    段差が非常に少ないシリンドリカルステップスカルプチャになっています。
    キートップ面は上記3種よりかなり狭いのも欠点かもしれませんが、他の標準的なキーキャップのことを考えるとこの広さが標準的なのかもしれません。

他にも、
NuPhyからバックライト透過型や、季節の企画もの(2月にはPBTダブルショットも予定されています)、
KeychronのK3キーボードの色違い交換用(NuPhy同様キー数が少なめ)と、汎用のPBTとABS(ABSは特徴的なオレンジの差し色を選べる、なおKeychronはキーキャップによってはスタビライザの足が軸の中心からズレた特殊なものの可能性があるのでよく見て選ぶ必要あり)と、
ゲーミングに寄せたPulsar Korseaのロープロファイル
があるようです。

chocでは刻印入りや、いろいろなカラーリングのキーキャップがほとんどなくて困っていました(Cosfoxから1u以外の標準キー幅や差し色も入ったChocFox CFXキーキャップセットがこのタイミングで出ましたが、バリエーションがもっと増えるといいですね)。
3Dプリントで自作[→過去記事]しても良いのですが、製品品質できっちり刻印までされているキーキャップには惚れ惚れしてしまいます。
キーキャップの文字刻印は、押したいキーがどこにあるかが視覚的に確実に分かる(たまにしか使わない記号文字の時に助かる)ので、キー入力を楽にするのに大きく貢献していると思います。
キー数をもっと絞ったキーボードの場合には、自分のキーマップに合わせたカスタムな刻印が欲しくなると思いますが、そういう場合にはまた別の工夫[→過去記事]が必要なのかもしれません。

この投稿はセルフメイドLilithキーボード、Gateron low profile 2.0スイッチ、XVX Skylineキーキャップを使って書きました。

[2023-07-31] 遊舎工房さんのキーキャップ刻印サービスを試してみたので投稿しました。

[2024-02-03] Keychronの日本の代理店のSUPER KOPEKで、Keychronロープロファイル LSA キーキャップv2の取り扱いが始まっています。
Keychron LSAはとXVX Skyline/Horizonは、NuPhy nSAに比べるとスカート部分が少し短いと思います。
NuPhy nSAはあくまで自社のAir 96/75/60キーボードの交換用であって、汎用性を求めていないキーキャップセットなので、1.5uなどのキー数が少ないのが少し残念ですが、今の私の一番のお気に入りです。

2023-01-09

Gateron Low Profileスイッチの新型2.0が順次発売開始 [自キ沼 #21]

私の大のお気に入りになりつつあるロープロファイルのGateronのメカニカルスイッチ(以前の投稿)が、新しくなって2.0として既に発売中です。

トータルトラベルが2.5mmから3.0mmに、プリトラベルが1.5mmから1.7mmに変更されています。
それと、ファクトリールブ済み、LED用の窓が表面実装のLEDにも対応するように改善されているようです。

価格は直販サイトで1.0から変わらず、35個セットが$14.99 (単価$0.428) です。
私自身は1.0でLilithの新バージョンを現在作成中ですが、早速2.0 Brownをお試しで発注してみました。
良質なロープロファイルスイッチの選択肢が増えるといいですね。

なお、Gateron Low Profileのフットプリントとソケット(以前のソケットに関する投稿)は、choc v1/v2ともCherry MXとも違う完全に独自のものなのでくれぐれも注意が必要です。

この投稿はセルフメイドLilith v2 (Gateron Low Profile Brown 1.0) で書きました。

[2026-02-06] ロープロファイルのメカニカルスイッチの種類について補足
ロープロファイルのメカニカルスイッチには次のようなヤヤコシイ複数の派閥があって、それぞれの間は全く違うフットプリント、ソケットも別物なので注意が必要です。

  • Gateron Low Profile 1.0/2.0/NuPhy/KLP: 今回紹介しているシリーズです
  • Gateron Low Profile 3.0/NuPhy nano: Cherry MXの標準プロファイルスイッチとの互換性を持たせることで、1台のキーボードで標準とロープロファイルの両用をねらったシリーズです。最近のNuPhy(や最新Keychron K3 Ultra 2026-02-08訂正K3 UltraはGLP 2.0です)で採用されています。厳密には軸の丸足がMXよりこちらの方が太いので相互互換ではなくて片方向互換です(PCBとプレートの間の高さも違うのでここの差し替えも必要)。型番が2.0と同じKS-33のままなので間違わないように注意しないといけません
  • Kailh choc v1/v2/Lofree: 最も古くからあるシリーズ。厳密には軸の丸足がv2/Lofreeがv1より太いのでフットプリントの上位互換は無くて下位互換のみです。Lofreeのスイッチがfull POMで評判が良く、chocあるいはロープロファイル全体の浸透に大きく貢献しました
メカニカルスイッチではないですが、ロープロファイルの磁気スイッチ(HE: Hall Effect)も出てきています。
なお、キーキャップはchoc v1を除いて他はすべてMXの十字ステムなので互換性があります(わたしのお気に入りのキーキャップの紹介投稿)。

[2023-01-10] さらに、GateronNuPhyのInstagramと、NuPhyの製品ページ(現時点は画像だけで、未発表のNuPhy Air96用となっている)にバリエーションモデルが掲載されています。
トータルトラベル3.5mmでハウジングまでパステルカラーになっている、

  • タクタイルのWisteria (藤色 T55)と、
  • リニアのDaisy (ヒナギク色 L48)と、
  • リニアのAloe (アロエ色 L37)

です。
1月16日解禁のようです。

[2023-01-13] このパステル軸をよくよく見て気づいたのですが、ステムの露出が2.0より更に短く、ハウジングがその分高くなっているように見えます(別の写真ではそうでもないようです)。
そうやってトータルトラベルをギリギリまで稼いでいるようです。

[2023-09-12] さらに、以下のロープロファイルスイッチが出てきました。

  • NuPhy Air75 v2と同時発売の、
    リニアのCowberry (コケモモ、スピード軸、45g) と、
  • タクタイルのMoss (コケ、アーリーバンプ(タクタイル感が早く来る)、60g)。
  • KeychronからKeychronブランド(Keychron low profile: KLP)で、ステムの形状が一工夫されている、
    KLP Red (リニア、スピード軸) と、
  • KLP Banana (タクタイル、スピード軸、強いタクタイル)。
  • 本家Gateronから
    GLP 2.0 Banana (Brownより強めのタクタイル)。

 

[2024-11-12] 新しいスイッチを手に入れました。
  • GLP Bananaは、Brownよりもタクタイル感も押下圧もはっきり重い、より明確な入力感。
  • KLP Bananaは、Brownに比べるとたしかに早く(浅く)入力されつつ、タクタイル感はより明瞭です。薄めのキーボードが好みの人にはあっていると思います。
  • KLP Redは、とにかくすこし押しただけ、触れただけで入力される感じです。スピード軸ってこんな感じなのかなと言う感じ。
GLP Bananaは深いタクタイル好きの人向け、KLP BananaとKLP Redは浅い入力感が好きな人向けです。
どちらもGLP Brownの柔らかいタクタイルよりもシャッキっとした感じが気に入りました。
KLPは軸ブレがかなり少なくて安定しているように感じます。 

[2026-02-06] KeychronとGateronからGLP 2.0 のサイレントスイッチがついに出ました。

  • KLP Silent Redリニア40g 2025年春(一部の記事ではPinkと呼ばれています)
  • GLP 2.0 Silent Redリニア45g、2025年春

2026年1月にSilentがバリエーション化され、サイレントタクタイルもラインアップに登場しました。

  • GLP 2.0 Silent Whiteリニア38g
  • GLP 2.0 Silent Blackリニア55g
  • GLP 2.0 Silent Brownタクタイル55g

また、少し前からGLP 2.0のfull POM版も出始めています。
おそらくこちらはLofreeのスイッチに近い感触だと思います。 
  • GLP 2.0 Chocolateタクタイル55g full POM、2024年夏
  • GLP 2.0 Strawberry Chocolateリニア45g full POM、2026年1月

そして、Keychronからも高質感を目指したK3 Ultraキーボードに先行してfull POMスイッチが出ました(2026年2月)。

  • KLP Milk POM Redリニア45g
  • KLP Milk POM Brownタクタイル47g
  • KLP Milk POM Bananaタクタイル57g

このように、GLP 2.0のスイッチはますます充実してきています。

2022-12-10

Lilithキーボード用の3Dプリントのソリッドなケースを試作、これがなかなか良い [自キ沼 #20]

先月にTwitterではお話していましたが、セルフメイドLilithキーボードでは、ケースをFR-4積層と、もうひとつ別の方式として、3Dプリントで試作しています。
右手側片手分だけなのですが、これを装着して使い始めてたところ、我ながらなかなか良さそうです。

下の写真が実際の見た目です(下に仮置きで敷いているのはフェルトのハギレですが、これもなかなかよいです)。
真ん中の図がケース部品の3Dモデルを上と下から見たところです。

構造的には上の図のように、PCBを3Dプリントのトップケースとボトムケースで完全に隙間なく挟み込む形にしています。
自作キーボードでよく採用されているサンドイッチマウントや、ケースとスイッチプレートが一体構造で作成されるインテグレーテッドマウント、高級キーボードのガスケットマウントケースでさえ、プレート・PCB・ボトムの間に空間があって(PORONやシリコンをゆるく挟んでいる場合もありますが)、浮かんだ形なので、振動がどうしても抑えられず、音も外に漏れ放題になってしまうのではと考えました。
そこで、この空間を隙間なく埋めてしまい、なおかつ、しっかり挟んでで押さえ込んでしまって、打鍵ショックをキーボードの筐体体積全体で受け止めてやれば良さそうと考えました。
名前を付けるとすれば、ソリッドケースあるいはソリッドマウント方式になるのかなと思います。

chocスイッチは通常パシャパシャという感じの高音の打鍵音なのですが、ソリッドケースにすることでコトコトまでは行きませんがカタカタくらいの落ち着いた打鍵音に変化したように思います(打鍵音ビデオは可能なら頑張って撮って(録って)みます)。

ソリッドケースの3D設計は一からやろうとすると頭の中に立体物を明確に思い浮かべる(彫刻作成のように?)のが難しそうで、どこから手をつければよいかすらお手上げと感じていたのですが、発想を変えて、先に作っていた積層ケースを組み立てるように、それぞれ形の違う薄い層を積み上げていく設計方法をとることで、なんとか実現できました。
積層ケースでの経験が見事に生きました。
ボトムケースの方は、ダイオードやスイッチソケット、それにジョイスティックのケーブルやソケットの部分は隙間を開けています。
もちろんPro Micro本体や、その足、リセットスイッチやTRRSコネクタ用の空間も開けています。
ネジ止めのためのナットとネジ頭は上下のケースに埋め込まれるようにしました。
ボトムケースは薄さを最優先して、穴あき状態のままで蓋をしない構造にしています。

JLCPCBのブラックレジンの3Dプリント結果は、一つの面はとても綺麗に滑らかに出力されますが、その反対側の面は表面が少し肌荒れ状態になってしまうようです(写真の親指ブロックの手前部分など)。
ヤスリ掛けでどこまで綺麗になるか(もしかして余計に表面が荒れてしまうのか)は、今後試さないといけません。

3Dプリントの費用は片手分で、トップケースが1,500円、ボトムケースが900円、送料が300円でした。
PCBと違って一品から注文できるので、ものすごくリーゾナブルだと思います。

下の写真でも少し分かるのですが、3DプリントケースとPCBを比べると、PCBの方が0.2mmくらい周りが小さくなっています。
図面上は全く同じサイズにしたはずなのですが、PCBの方は基板の端をVカットする時に寸法よりももしかして少し小さくなってしまうのかなと想像しています。
次回は合わせ込むか、ワンポイントとして活用するかは思案中です。

それと、ケース組み立ては、FR-4の積層の時は100x100mmに収めるために分割したのもありますが30パーツくらいあった(贅沢にFR-4を発注したとしても7層7パーツが最小)ので1時間くらいかかる大変さでしたが、PCB基板含めて3パーツなので、とてもシンプルになって5分かからずに組み立てられるくらいになりました(寸法誤差のためかネジが多少入りにくいところはありますが問題なし)。

今回の対象がロープロファイルスイッチだったのでやりやすかった面はあるかもしれません。
MXスイッチの高さを全部埋めるとどうなるのかは、ちょっとやってみないと未知の世界かな、と思いました。

これまでの自作キーボード活動で、必要な駒が揃いました(ジョイスティックに関してはまた改めて投稿しますが、補助的な入力装置としては使えそうな状態です)。
自分の用の完成形にもう一段近づいたLilithキーボードの設計・作成に取り掛かっていこうと思います。

この投稿はセルフメイドのLilithキーボードで書きました。

 

[2023-03-09] 「PCBをトップケースとボトムケースでほぼ隙間なく挟み込む」と書いていた部分を、「完全に隙間なく」の表現に変えました。
ダイオードやソケット部分は避けて多少の隙間や穴を作るので、PCBの上下の面全体が完全に密着するわけではないことから、ほぼ隙間なくと書いていたのですが、面の大部分を完全に密着させるので、完全に隙間なくと言った方が状態をよく表していると思ったからです。