2021-09-07

パーソナルなコンピュータは自然と自宅に馴染むもの、Macintosh Plusのように、そこからiPad Pro Plus(仮)を妄想

あるWiredの記事に出ていたMacintosh Plusのピンナップイメージを見て、なぜかとても感動してしまいました。
パーソナルコンピュータが自宅の一角にあまりにも馴染んで、いつでもあなたのお供です、と微笑んでいるように見えました。
パーソナルなコンピュータは、コンピュータ然としているよりも、家族の一員のような、あたたかな愛着のあるものでいて欲しいです。
そういった意味で、Macintosh Plusは初代Macにして、完成された最高のパーソナルなコンピュータだったのではと思い至りました(私はSE/30から)。

現代に目を戻してみると、パーソナルな体験、いつでもどこでも、机の有り無しに関わらず、窮屈せずに使えるマシンといえば、iPadだと思います(iPhoneはサイズ優先の良さがあるけれど窮屈さは我慢している面)。
iPadは、文字通りいつでもどこでも、例えば玄関先やトイレの中でも(お風呂はまだ無理だけれど)、快適にずっと使っていられます。

最新のiPad ProはMacと同じApple Siliconをとうとう積んでしまいました。
日常の多くの作業ではiPadOSで十分軽快で使いやすいのですが、たくさんの書類やアプリを並行して扱おうとするとmacOSのユーザ体験が欠かせません。
Handoffを使えば、iPadOSとmacOSの間で双方向に作業を引き継げて、とても良いのですが、書類がiCloudにないといけないなど、お膳立てが面倒です。

さて、ここからが今回の妄想です。
iPad Pro Plus(仮)」は単体ではiPadOSとして稼働し、Apple Pencilなどもふくめて全く変わらず使えます。
「iPad Pro Plus」をUSB-Cで20インチ以上のディスプレイに直接あるいはDock経由で接続(キーボード、トラックパッドも一緒に)すれば、あら不思議、macOSモードに切り替わります(macOSのクラムシェルモードのように)。
画面はミラーモードではなくて、独立したSidecarのような2画面になります。
引き継げるアプリは、iPadOSネイティブなアプリか、Mac Catalyst APIを使って書いたmacOSアプリに限定されますが、Big Sur世代(macOS 10からステップアップしたmacOS 11以降)では多くのアプリが対応済みなので何も心配ありません。
1台のマシンが、使い勝手の良いパーソナルなタブレットと、作業の柔軟性の高いデスクトップの2役をこなせるようになるのです。
1台の「iPad Pro Plus」さえ持っていれば、軽作業から重い作業まで全てこなせます。
将来的には「iPhone Pro Plus」にも同様の機能が搭載されるかもしれないし、あるいはiPhoneはもっと別の方向に進化して、巻き取り型や立体投影型のディスプレイ、あるいはARメガネと組み合わせた新しいフォームファクターになるのかもしれません。

そういえばこのブログで、初代iPhone OSを積んだiPod touchに感じ入るものがあって「iPhone OSは5年後のコンピュータの姿」という記事を2008年と2013年に投稿していたのを、ふと思い出しました。

と、そんなことまで思いめぐらせてくれる、ひさびさに見たMacintosh Plusの、あまりにもうっとりする佇まいでした。

[2021-09-09] 初出では「Mac Plus」と書いてしまいましたが、モトローラCPUのコンパクトMacシリーズはMacintoshの表記でしたので、訂正しました。
そのなかでもMacintosh Plusは中期のバージョンです。
拡張性のない初代Macintosh 128Kと512Kに続いて、HDDやCDを接続するためのSCSIポートとメモリスロットを備えたのがMacintosh Plus、さらにADBポートと内蔵拡張スロットを備えたのがMacintosh SEとSE/30でしたね。
Macintosh SEとあの巨大(Mac Proに匹敵)なMacintosh IIは同時リリースで、その後長くMacのデザインを担当するフロッグデザインに切り替わりました。

さらに、写真を見て無意識にPlusと思ってタイトルにしたのですが、Plusは初期モデルのみベージュ、後期はプラチナホワイトに切り替わっています。
ベージュ色に見えるし、アップルロゴも消してあるので、写真の元は128K/512Kだったのかもしれません。
おっと、キーボードがテンキー付きなのでこの写真はPlusで確定ですね(Vintage Computerさんの記事)、よかった(無意識の感覚が正しかったです)。 

[2021-09-13] 「iPad Pro Plus」とは逆に「MacBook 12 Plus(仮)」が、液晶側にCPUが入っていて(去年の私の妄想記事)、キーボードがデチャッタブル、というのでも良いかもしれないですね(iPadOSにmacOSの機能を付け加えるよりも、macOSでシングルウィンドウモードをやる方が実際に現実味がありますね)。
デタッチしたキーボードユニットを、デスク作業の際にそのまま使用できるとか(ワォ、これずっと欲しかった理想の省スペースキーボード「純正Magic Keyboard+純正Magic Trackpad」です、さらにこのキーボードを他のマシンにマルチペアリング出来たら最高)。
(結局、機構的にはMicrosoft Surface Pro、シングルウィンドウモードはWindows 8と同じになってしまうみたいで、そういう点では、厳しいかも。)
昔のPowerBook Duoが、デスクトップとラップトップを行き来できたように(単なるドッキングステーションとも言えますが、当時はドッキング用の外部ポートはおそらく他になかったし、USB-CやThuderboltのような高性能インターフェースももちろんありませんでした)。

[2021-10-03] 「魔法の板」のiPadがさらに強化されて、何でもできるようになる。
それさえ持っていれば、ドックにつなげてデスクトップ作業もできる。
メインメモリも、ストレージも、CPUも、もう充分パーソナルな一生分の用途をこなせてしまうようになりました。
普段使いに便利なサイズの画面単体(魔法の板のフォームファクタ)を中心に、構成にまとめてくれたら大変良い。
これを折り畳み画面で考えた場合は、Surface DuoやSurface Neoくらいのサイズ感ももしかして良いのかも。
いよいよAlan KayのDynabookが体現するのかも。

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