2020-11-19

Apple M1 Macが速いのは、Appleの魔法、ではなくて5nm世代のCPUなので当然、と誰も書いていないのであえて書く

ベースモデルのApple M1 MacBook Air、Pro、Mac miniが順調に出荷され、驚きの声、喜びの声が上がっていますね。
さすがAppleとか、今までのIntel版は何だったんだと、いろいろ書かれてもいます。

でもよくよく考えてみると、Apple M1は他社に先駆けて5nmプロセスルールで作成されていて、パフォーマンスの差は利用テクノロジーの違いによる当然の結果なのかもと思えてきました(物理の法則)。

Intel CPUは残念ながら最新の11Genでも14nmと、2世代も前のチップ技術です。
AMDはこの秋に出たZEN 3(5xxxxシリーズ)と、去年から出ているZEN 2(デスクトップの3xxxと4xxxGとモバイルの4xxxxU)は、7nmプロセスです。

プロセスルールとパフォーマンスの関係が分かる、ちょうどよいベンチマークが @yasei_no_otoko さんTwitter 投稿 に出ていました。
5nmのIntelと、7nmのAMDと、5nmのAppleが、コア数とTDPを加味して見るときれいに並んでいます(?!)。
Apple M1は4コア+4コア(実質6コアくらいか、パフォーマンスコアと高効率コアの組み合わせなので多少評価が難しい)でファンレスMacBook AirならTDP 15Wくらい。
AMD Ryzen 7 4800Uは8コア 15W、4900HSは8コア35W、5600Xは6コア 65W、5800Xは8コア 105Wです。
Intel Core i7 10700Kは8コア 125W、10900Kは10コア 125Wです。
プロセスルールが一世代が進めば1.2x、コア数2xで約2x、TDP 2xで1.2xみたいな傾向に見えませんか。

Mac miniはデスクトップとはいっても、中身はモバイルの設計です。
従来のIntel版のMac mini、iMacとも近年はずっとそうで、iMacの上位機種でようやくデスクトップのCPUになっています。
モバイルCPUとデスクトップCPUの違いは、実質はそれほどは無くて、CPUにどれだけ電力を与えるか(与えられるか)でパフォーマンスの違いを出しています。
これはまだ想像ですが、ファンレスのMacBook Airと、Pro/Mac miniの差が思ったほど出ていないのは、7nm世代のCPUに最大負荷をかけて本来の意味でのベンチマークするだけのツールがまだないのが理由だと思います。
MacBook ProやMac miniの冷却ファンがぶんぶん回るような処理をさせたときこそ、Apple M1の本当の底力が見えてくるのでは、と思います(NT-Dとかトランザム的な?!)。

さらにニューラルエンジンもまだ生かせていない点も見逃せないです(サイコフレーム的な?!)。

もっともっと使い込まれてくるといろいろなことがどんどん分かってくると思います。

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