2022-07-19

自作キーボード沼へ、その3:Kailh chocスイッチのスプリング交換

自作キーボード沼の一つ、キースイッチ選び、更にはスイッチカスタマイズに足を踏み入れてしまいました。

わたしの最初の自作メカニカルキーボードSparrow62 v2では、タクタイルが良いと思いKailh choc Brown(茶軸)を選びました。
2番目のプロトタイプキーボードでは、もっと軽く、いっそ3倍軽いものと思い、Pink(ピンク軸)を選びました。

  • 茶軸:タクタイル、押下圧45gf、タクタイル動作圧60gf
  • ピンク軸:リニア、押下圧20gf

茶軸はちょうど良くて満足と思っていましたが、1ヶ月間使っていくうちに、決定的に悪いわけではないけれども、なんとなく重く、指が疲れているのではと思うようになってきました。

そこで新しいキーボードでは別のスイッチをと思い、選んだのが一番軽いピンク軸です。
手に入れて、スイッチ単体では茶軸とそれほど違いがないかもとも思いましたが、実際にキーボードに付けてみると、力を入れずに指を少し下げただけで動作してしまうほどの軽さです。
乗用も不可能ではないですが、押そうと思っていないキーに触れただけで入力されてしまうことがあり、それがゆえに不用意にキーを押し下げないように意識して疲れるような感じが、3日間使ったピンク軸の感覚です。
3倍軽いのは(赤い色ではないですが)やはりやり過ぎで、とてもピーキーな感じです。

どうにかならないかと、一度両方のキースイッチを分解押して内部を見てみることにしました。
Kailh chocのケースの上下を止めている爪はそれほど固くはなく、ピンセットで少し押し広げてやるとすぐに外れました(スプリングがどこかに飛んで行かないように注意は必要)。
発売時期がピンク軸の方が新しいので、茶軸にはあるスタビライザ無しで軸を安定させるガイドの突起があるなど、形状が微妙に違います。
どちらも、軸と接点操作パーツのすれあう溝にはグリスがしてありました(ファクトリ・ルブと言うのでしょうか)。
その中で、スプリングは、明らかに素材の太さが違いますが、サイズ(太さと長さ)は同じように見えました。
これは入れ替えられるんじゃない、と思い、テスト的に1つやってみたところ動作には問題なさそうです。
軽すぎるピンク軸のバネに、茶軸のタクタイルの抵抗感が合わさってちょうど良い塩梅になりそうな予感がしました。

これはやってみるしかないと、手持ちそれぞれ70個のスイッチのスプリングの入れ替えを敢行しました。
入れ替え作業にはおおよそ3時間を費やしました。

改造ピンク軸の方はスムーズな入力感覚でいい感じですが、茶軸の方は改善はされましたがまだ少し軽すぎる感じが残っています。

  • 茶軸+ピンク軸スプリング:タクタイル、押下圧20gf、タクタイル動作圧は感覚的に25gfくらい、ピンク軸スプリングのピーキーさのある程度の軽減に成功しました
  • ピンク軸+茶軸スプリング:リニア、押下圧45gf、おそらく人気のRed Pro軸(35gf)やCrystal Silver軸(40gf)相当でしょうか、しっとりしたいい感じです

茶軸は元々タクタイル感が少なすぎると言われているので、今回のような小手先のやり方ではこれが限界なのかも知れません。
折良く、遊舎工房で新型Kailh choc Sunset Tactileのグループバイをやってます。
この際なので応募してみようかなと思います。

とは言え、しばらくは今回の改造茶軸を使ってみようと思います。
わたしは今のところロープロファイル縛りを設けているので選択肢はこれくらいなのですが、MXスイッチにも手を出してしまうとスイッチとキーキャップが無数にあって恐ろしいですね。

この投稿はLilith proto+「choc茶軸+ピンク軸スプリング」を使って書きました。

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