Questはヘッドマウントディスプレイ然としているので、わたしはウォッチしていなかったのですが、うわさを聞くにつれ気になりだしてきました。
Meta Quest 3の用途は、製品説明の次の言葉に集約されているのではないでしょうか。
- 「好き」に火をつける 豊富なアプリで、ゲーム、フィットネス、ストリーミングを楽しめる
直接比較はやはり無理があるのかもしれませんが、全部買う訳にもいかず、なんとか横並びで比較してみたくて、ともかくやってみました。
Apple Vision Pro | Meta Quest 3 | XREAL Air 2 | |
---|---|---|---|
表示機能 | |||
PC/Mac/Android/iPhone/iPad/ゲーム機の外付けディスプレイとして | ✕ Macのみ(iPad?) | ✕ PC/Macのリモートデスクトップ機能にて | 〇 HDMI出力はBEAMにて変換 |
仮想デスクトップ | △ 1画面? | 〇 3画面、5画面(Immersedアプリにて) | 〇 3画面(NebulaのVirtual Desktopにて) |
汎用ビデオ表示 | ✕ | ✕ | 〇 USB-C DP-Alt入力、外付けアダプタ+HDMI変換ケーブルで入力(Air Casting) |
映画モード | 〇 visionOSで表示 | 〇 映画配信あり | 〇 Air Casting、さらにBEAMを使えばSpatial Display機能でサイズの調整が可能 |
透過型のコンテンツ表示 | 〇 カメラ入力と自然に合成、クラウンで透過度を調整可能 | 〇 カラーパススルー対応 | 〇 物理的な透過型、Air 2 Proは3段階の透過度調整付き、BEAMで視界の隅への縮小表示も可能 |
センサー | |||
ヘッドトラッキング | 〇 | 〇 | 〇 3DoFまで |
ポインティング | 〇 視線、指 | 〇 専用コントローラ、手ぶり(追加で全身のフルトラッキングも) | ✕ 従来のポインティングデバイスが必要、AR Spaceではスマホの動きをポインティングデバイスとして利用可能 |
視線入力 | 〇 visionOSおよび付属アプリでサポート、アプリ開発可能 | ✕ (Meta Quest Proのみ) | ✕ |
ハンドトラッキング、指によるゼスチャ | 〇 visionOSおよび付属アプリでサポート、アプリ開発可能 | 〇 | ✕(世代的には古くなるけれどXREAL Lightはハンドトラッキングを機能として持っていてアプリ開発可能) |
深度センサー、空間マッピング | 〇 | 〇 | ✕(XREAL Lightは可能) |
あつかえるコンテンツ | |||
専用アプリによる3D/VRコンテンツ | 〇 visionOSで開発 | 〇 エンタメ系VRアプリやVRチャットが豊富 | 〇 SDKで開発、今のところAndroidのみ(PC/Macにも広がって欲しい) |
YouTubeの3D/VRコンテンツの表示 | ? | 〇 | 〇 3D SBS表示モード (side by side、Cardboardモード)での表示が可能(3840x1080ピクセル)、Android用アプリあり |
ステレオスピーカー | 〇 空間オーディオ | 〇 空間オーディオ | 〇 |
画像入力、視力調整 | |||
カメラ機能 | 〇 3D写真や3Dビデオも撮影可能 | 〇 | ✕(XREAL Lightは可能) |
視度調整レンズ | △ 高級なツァイスのみ? | 〇 眼鏡をかけたままでも利用可能 | 〇 おそらく汎用的に作成可能(Air 1では限定ショップの特殊加工が必要)、眼鏡をかけたままでも実質利用可能か |
物理面 | |||
軽さ | △ ゴーグル型、450g程度 | △ ゴーグル型、515g | 〇 メガネ型、72g |
入手可能時期 | △ 来年2024年末 | 〇 2023年10月初旬出荷 | 〇 Air 2は2023年10月中旬出荷、Air 1とLightは発売中 |
価格 | ✕ 約50万円 | △ 7.5万円から | 〇 5.5万円 |
Meta Quest 3は、第3のゲームコンソールと言った感じで、VRチャット(チャットではなくて仮想空間にアバターになってダイブする)等のVR専用アプリを楽しむ、ついでに映画やリモートデスクトップアプリもある、という位置付けでしょうか。
Apple Vision Proは、既存のiOS/iPadOS/macOSに非常に近くて互換性もあるvisionOSなので、スムーズに垣根なく使えるようになっていると思います。
XREAL Air 2は、あくまで持ち運べる外部ディスプレイ(ARグラス)であって、キャッチフレーズからしても「Your screens and your internet experience on your eyes」となってるように、手軽にいつでもどこでも、既存のデバイスの画面をそのまま手ぶらで表示できるところを突き詰めていますね。
その人が中心的にやりたい事に合わせて選べるちょうど良い時代になってきた、ということが整理してみて分かりました。
(一体型VRヘッドセットを選ぶ場合、Quest以外の競合製品がすでにたくさんありますね)
[2023-10-01] 老舗のMeta Quest 3がやはりかなりの注目を集めているようですね。
ユーザが、VRチャットまでできる機能性を選ぶか、ARグラスの軽快性を選ぶか、もっと激しく競り合ってほしいものです。
ARグラスにも対応し、3DoFを生かしたAR/VRアプリやコンテンツもどんどん増えていってほしいものです。
横並び比較は、やってみてとても勉強になりました。
[2023-10-16] XREAL Air 2がいよいよ発売開始されました(直販サイト、それとAmazon、ヨドバシ、ビックカメラのサイト(こちらそれぞれ現在1%ポイント還元)と実店舗でも)。
赤色モデルは予約段階で人気が高いようで11月17日まで延期されました。
専用アプリが無くて、単に映画を観たい、ゲームコンソールにつなぎたい、仮想デスクトップとして利用、の場合はXREALがかなり良さそうですね。
あとは、自分の使いたい専用アプリがどのプラットフォームで出てくるかがポイントになると思います。
それと最近、XREALさんはLondon Film Festibalの最中に大々的なデモを行ったり(ヨーロッパでも販売開始か?)、とても意味深なツイートをしたり(ファームウェアの新バージョン? Nebulaの新バージョンor Windows版? あるいは6DoFの新機種Light 2? あるいはAndroid以外の開発環境?)、ととても元気がありますね。