2020年12月に描いた絵 |
パフォーマンス・消費電力のグラフを見るとM1 ULTRAはCPUとGPUを合わせて200Wくらいの熱容量になりそうなのでMacとしては巨大なファンが必要になり、Mac miniにも収まらなくてMac Studioのような半分を冷却機構を占める筐体になるのが自然です。
(Studioと言えば、Surface Studioの方が先でしたが、あちらは斜め上を行く変形機構でびっくりしました。)
Mac Proに関しては「次回のお楽しみ」と明言されました。
CPUパフォーマンス、GPUパフォーマンスとも、現行のMac ProをMac Studioで超えることができた今、残る課題はメモリ容量です。
Mac Pro(チーズおろし、すりおろしリンゴ)の最大メモリ容量は1.5TB、M1 ULTRAの128MBの8.5倍です。
これをいままでのような倍々ゲームで到達させるのは並大抵のことではないですし、このような巨大メモリを変更不可の固定サイズで提供するのはどう考えても無理があると思います。
やはり専用のコネクタを開発してでも、外付けのメモリスロットとせざるを得ないのではないでしょうか。
このインターコネクトは、うまくすればM1 ULTRAをマルチプロセッサとして接続するBUS (External Ultra Fusion?) としても利用できます(M1 ULTRAの説明では、マルチプロセッサの通信がボトルネックになるのでSOCの中で2つのM1 MAXを接続したと言ってはいましたが)。
冷却機構はさらに倍以上必要になります。
ヒートシンクやヒートパイプが一体化した拡張メモリ、拡張CPUカードになりそうです。
Mac Proでは柔軟なアップグレード性が重視されるので、この線がかたいと思います。
もう一方の、Apple Silicon M2は、いくらシリコンプロセスが一世代進んで微細化されたとしてもM1から2倍の性能という事は無くて、例えば1.2倍とかなのではないでしょうか。
一世代で1.2倍と言うのは、実はちょうど具合が良くて、M1がノーマル、PRO、MAX、ULTRAと4グレードでシリーズ化されているところに、M2で同様のグレードを出したとき、ちょうど順序よく並ぶことになります。
つまりノーマルM1の少し上にノーマルM2で、同時にM1 PROを超えない、という具合です。
Apple Silicon SOC | CPU | GPU | M1比 CPU |
M1比 GPU |
---|---|---|---|---|
M1 | 8 | 8 | 8 | 8 |
M2 | 8 | 10 | 9.6 | 12 |
M1 PRO | 10 | 16 | 10 |
16 |
M2 PRO | 12 | 15 | 14.4 | 19.2 |
M1 MAX | 10 | 32 | 10 | 32 |
M2 MAX | 12 | 32 | 14.4 | 38.4 |
M1 ULTRA | 20 | 64 | 20 | 64 |
M2 ULTRA | 24 | 64 | 28.8 | 76.8 |
単純な算数ですが表にしてみました。
M2のCPUとGPUの数を適当に設定して、M2シリーズの「M1比」のところは1.2倍した数字を書いていき、「M1比GPU」のカラムでソートしました。
うまい具合にグレード順に並ぶと思います。
M2 MacBook Airが、M1 MacBook Pro 14よりハイパフォーマンスになってしまうようなことだと、全機種・全グレードを一気に置き換えなくてはいけなくなくてとても都合が悪いですよね。
もしもM2がM1のコア当り1.2倍以上、例えば1.8倍とかのパフォーマンスを出せてしまうのなら、コア数自体を減らして省電力の方向に振ればよいですね。
いずれにしてもApple Silicon Macがこれからどんな進化をしていくのかますます楽しみです。
有り余るパフォーマンスはパーソナルユーズでは、メタバースに活用していくのが良いですね。